世界初! 原子力空母に「無人機用コックピット」設置完了 “リモートワーク”の波は艦載機にも

まるでデイトレーダーのような操縦席

 今回の発表では無人機を操縦するオペレーター席の写真も公表されています。それは、パソコンデスクのような机に、6つのディスプレイを並べたマルチスクリーンが置かれ、さらにその下には2つのサブディスプレイに2つのタブレットを配置。机の正面にはキーボードがあり、左右には無人機の操縦で使うジョイスティックとスロットルデバイスが置かれるマウントも写っていました。

 一見すると軍隊というよりも、民間企業のITエンジニアか、インターネットで金融情報を確認するトレーダーの職場のような風景ですが、これは紛れもないアメリカ空母の将来の姿です。

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実際の空母で運用試験を行うMQ-25 「スティングレイ」(画像:アメリカ海軍)。

 アメリカ海軍によると、空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」だけでなく、今後は「カールビンソン」や「セオドア・ルーズベルト」、「ロナルド・レーガン」にもUAWCを設置していく予定だとか。

 また、無人機を操縦するオペレーターも、従来の艦載機のパイロット(海軍飛行士)とは異なるAVP(Air Vehicle Pilots、航空機パイロット)と呼ばれる新しい役職の隊員たちが担当するそうで、無人艦載機の運用開始は、ハードウェアだけでなく海軍内部の人材にも変化を起こすようです。

【了】

【無人機だからね】艦載機パイロットとは違う! AVPが付ける新たなウイングマーク(画像)

Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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