ロシア「異形の戦車」から機関砲が消えた? ガン・ミサイル両方載せから“一本化” ドローン対策に選んだのは

ソ連はミサイルと機関砲を両方採用した異形ともいえる対空システムを開発し、ロシアも「パンツィリS1」として改良型を登場させてきました。しかしドローンが脅威となる現代、パンツィリから対空機関砲が無くなったようです。

ドローンならミサイルで落とせる

 ロシア・ウクライナ戦争ではドローンの急速な発展により、安価なドローンを迎撃するのに高価な対空ミサイルではコスパが悪く、機関砲の有用性が再認識されるようになっています。ウクライナ軍では、ドイツ製ゲパルト対空戦車が成果をあげており、「パンツィリS1」もドローン狩りに威力を発揮するはずでした。

 ところが「Army-2024」に展示された最新バージョン「パンツィリ-SMD-E」からは、機関砲が無くなっていたのです。

 メーカーであるロステック社の関係者は、ウクライナ戦線で「パンツィリS1」の機関砲が思うような戦果をあげておらず廃止したと認めています。

 小型ドローンに対し、ロシアの対空機関砲があまり役に立っていない原因のひとつが砲弾かもしれません。場所を移したシリアでも、「ガン・ミサイル両方載せ」の戦果を検討すると、その7割以上がミサイルによる戦果だと判明しています。

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ドイツが供与したゲパルト対空戦車。旧式だが高性能砲弾のおかげで無人機や巡航ミサイル迎撃で戦果を挙げている(画像:ウクライナ国防省)。

 ゲパルトも、装備している35mm機関砲にはAHEAD弾という高性能弾があります。AHEAD弾は、発砲時に初速測定と同時に電磁コイルを経由して最適な起爆時間を信管調定できるため、空中での起爆位置を高精度にコントロール可能です。内部に収められた多数の重金属ペレットを高密度で目標前方に投射でき、小型ドローンも確実に仕留められます。太平洋戦争で旧日本軍が苦しめられた、アメリカ軍のVT信管が進化したイメージです。

 ただしゲパルトは1980年代に登場した旧式兵器なので、そのままではAHEAD弾は使用できません。ウクライナ向けに改造されているという情報も確認されていません。

機関砲、ない! Army-2024での「パンツィリ-SMD-E」(写真)

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