見た目カッコ悪っ… 古~いりゅう弾砲を無人車両に載せて「新・自走砲」!? ロシアの意図は
近年は装輪自走砲が主流
近代の砲兵戦は、射撃すればその位置が暴露し、敵砲兵やドローンからの反撃を受けるリスクがあるので、同じ陣地に長く留まるのは危険です。しかしトラックなどに連結しないと動けない牽引式野砲は展開や撤収に時間がかかり、機動性が低く反撃に対して脆弱です。
D-30の発射速度が1分間に7~8発であるため、陣地進入から射撃、撤収までは2分程度かかるでしょう。砲員が射撃前に退避することもできるため、敵の反撃にさらされる時間が最小限に抑えられますが、ドローンによる偵察や攻撃までかわせるかは疑問が残ります。
一方、装甲を備えた自走砲は射撃後すぐ移動することが可能。ただし生存性が高い反面 高価であり、全ての砲兵部隊に配備することは難しい状況です。そのため、トラックベースの車両に火砲を載せた装輪自走砲が近年主流となっています。陸自の19式装輪155mm自走りゅう弾砲もその例です。
ロシアは伝統的に砲兵を重視してきましたが、意外にも装輪自走砲の開発は遅く、2020年に公開された2S43マルバが初の装輪自走砲です。2024年6月2日、ウクライナ戦線のハリコフに配置されているのが確認されています。また同年8月11日には、クルスク州テトキノの東約14kmの地点で破壊された状態で発見されています。ウクライナ軍のクルスク越境攻撃の際に撃破されたと思われます。
下回り、もしかすると諸岡?