戦艦「長門」を捕鯨母船に!? 代わりに白羽の矢が立った知られざる武勲艦たち「飢餓状態の日本を救え!」

9月4日は「くじらの日」です。大戦後、食料事情のよくなかった日本で貴重なたんぱく源として重用されたのがクジラでした。ただ、戦争によって日本は捕鯨船にも事欠く有様。そこで白羽の矢が立ったのが3隻の軍用輸送艦でした。

快足かつ武装も十分、上陸用舟艇の揚降もバッチリ!

 そこで対策として、一般的な輸送船よりも速く小回りが利き、相応の兵装を備えた小型の軍用輸送船が計画されます。この小型の高速輸送船は、いわゆる輸送船というよりも、物資を多く搭載できるようにした、速力がやや遅く武装が少なめの駆逐艦のような艦型でした。

 自衛用として高角砲(いわゆる高射砲)、対空機銃、爆雷、レーダー、ソナーやハイドロフォンといった音波探知機など、軍艦としても通用する装備を搭載。積荷を運びながら自艦を守るだけでなく、輸送船団の護衛もおこなえるように設計されていました。

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太平洋戦争終結後の1946年、アメリカ海軍が撮影した第一号型輸送艦の写真(画像:アメリカ海軍)。

 そのうえ、沖合から岸まで補給物資を運ぶ手段として「大発」と呼ばれる上陸用舟艇を船尾に搭載できました。しかも、これを速やかに発進させるため、艦尾にはスリップウェイ(傾斜面)が設けられていたのです。

 さらにこのスリップウェイを利用すれば、大発の代わりに水陸両用戦車(各種の特型内火艇)や甲標的(いわゆる小型潜水艦)、回天(特攻用の人間魚雷)を発進させることも可能でした。また機雷の敷設まで行えたため、輸送任務に加えて、戦闘任務に投入することもできました。

 何にでも使える汎用艦として建造されたこの輸送艦は、「第一号型輸送艦」と命名され1944年中頃から竣工が始まります。ただ、日本海軍では46隻の建造を予定していましたが、21隻が完成した時点で終戦を迎えました。

 こうして生まれた第一号から第二十一号輸送艦ですが、使い勝手がよかったため酷使されて16隻が戦没。生き残った艦も復員業務に従事することになったのです。

【73年ぶり】2024年3月に竣工したばかりの最新捕鯨母船です(画像)

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