戦艦は金かかる…「なら駆逐艦に巨砲載せれば!」政治に翻弄された“異形の軍艦” 新技術使ったのに大失敗なぜ!?

艦に大きな砲を搭載すれば火力は上がりますが、そのぶん反動も強く転覆する危険も高まります。その問題を解決するのでは、と第二次世界大戦前に期待されていたのが無反動砲と駆逐艦の組み合わせでした。

駆逐艦に巨砲を積む野心的プラン

 ミサイルなどない時代、大きな船体に大きな砲を乗せれば、それだけ敵艦に対して攻撃力が高い艦が生まれます。しかし、巨大な艦船を建造するには莫大コストと相応の技術が要求されます。

 では、巨大な砲を小さな艦艇に乗せることができればどうでしょう。「最小限の資金で強い艦艇が作れるのではないか?」そんな考え方から生まれたのが「砲艦」や、「モニター艦」と呼ばれるものになります。その考えを、突きつめた異様な艦がかつて存在しました。ソビエト連邦(現ロシア)が開発した、排水量わずか1260トンの船体に305mmという巨砲を搭載した駆逐艦「エンゲルス」です。

Large 20240921 01
エンゲルスとほぼ同時代のイギリスのエレバス級モニター艦。排水量7200トン、主砲は38.1cmの速射砲で、これでも当時としては十分に大型砲である(画像:パブリックドメイン)。

 そもそも、なぜ小さい艦艇に巨砲を乗せるのは難しいのでしょうか。それは砲を打ち出す際の反動にあります。水上という不安定な場所でそんな大砲を発射すれば、その反動で小さい船は転覆しかねません。安定した連続射撃や優れた命中精度を考慮すると、巨砲を搭載するためには一定のサイズが必要になります。

 しかし、そこに新たな光明が見えました。1930年代に実用化され始めた無反動砲です。この砲はその名の通り、発射時に発生する運動エネルギーをガスにして後方へ噴出することで反動を打ち消す兵器です。そして1930年代に、とりわけ無反動砲に強い関心を持っていた人物が、ソ連の火砲設計技師クルチェフスキーでした。

 彼は1920年代からソ連での火砲並びにヘリコプター研究の中心にいた人物で、無反動砲に関しては自ら生み出した独自の構造に「システムK」と名付けて、無反動砲の研究・開発を進めていたのです。

【ああ、ご立派…】これが駆逐艦に屹立する“巨砲”です(写真)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス