「まだまだ飛べる!」 退役始まる「JAL現長距離国際線主力機」…パイロット、整備士らから見た評価とは
パイロットもおすすめ「777-300ER」での空の旅
航空機材・整備調達部航空機グループで「JA734J」の売却を担当した荒川舞佳さんは「1機目が無事に飛び立ってほっとした」とコメント。「今回は飛行機の需要が高いというマーケットの良いところもあって契約できたと思っている。売却の交渉をするなかで、今日のパイロットの方も含め、よくメンテナンスされているということが分かっていただけるので、一番は見ていただくという点がポイントだと思っている。第二の人生が決まって良かった」と語っています。
先述のパイロット、光井さんは777-300ERの印象について「働き者だと思っている」と話します。
「13時間から14時間かけてロンドンやパリから日本に帰ってきて2時間から3時間で次またロサンゼルスとか、そうした運用をずっと20年近くやってきたっていうのは、私たちパイロットからするとすごい働き者で、すごい頑張っている飛行機だと思っている。何万時間も信頼性の高い飛行機として飛び続けてきたが、自分が乗務していても不安に感じたことはほとんどなく、本当に安心して乗っていられる飛行機だった」(光井さん)
また、777-300ERの退役が進む中で、利用者に対しては「信頼性や安全運航を続けるということで、むしろ選んで乗っていただきたいというのが、携わる者の気持ちとしてある。客室乗務員や整備員などと話しをすると、やっぱり777が好きという方がすごく多い。機内も広く、働きやすいという声もいろいろなところで上がっているので、働く側にもお客様にも快適な空間を提供し続けていると思っている」と話していました。
なお、JALは、777-300ERの後継機として、2024年から「エアバスA350-1000」の導入を開始。777-300ERと同数の全13機が導入される予定で、すでに5号機までが引き渡しを終えています。
【了】
Writer: 深水千翔(海事ライター)
1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。
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