「北欧メーカー」がいつの間にやら「中国企業」に SAABのクルマ“涙の消滅劇” いま中古車高騰!

自動車メーカーとしてのSAABが打ち出した名車の一つが「サーブ900」。個性的なのに目立ちすぎない品の良さがあり、最近では中古車市場でも人気だとか。そんなサーブ900には、じつは涙なしには語れない歴史があるのです。

SAAB車の機構をベースにしながらも“知らないブランド名”で発売

 SAABがNMEホールディング傘下になった際、中国の自動車メーカーや日本の半導体メーカーと提携し、9-3をベースにしたEVを開発し、「SAABのEV」として発売を目指していました。しかし、結果的にこのモデルは9-3をベースにしながらも、SAABの商標は使わず、ナショナル・エレクトリック・ビーグル・スウェーデン(NEVS)の名で発売しました。

 ここまでの変遷を、あくまでも筆者個人の、SAABの側に寄った感想でたとえると――いつの間にか自分の本当の親が変わっていて、自分もまた新しい親の元で再出発を図ろうとしたものの、その親が破綻しまた別の親へ。この親もまた厳しく、やがて自分自身も破綻。新しく「うちの子に」と迎えてくれた親は「君を守る」と言いつつ、良いところだけを持っていき、自分の存在はいつの間にか消えていた……というように感じてしまいます。

 もちろん、シビアな商業の世界で収益を上げられなかった結末なので、感情的な話に喩えられないと頭ではわかっています。しかし、かつて憧れだったサーブ900のまぶしい姿を知る筆者は、どうしてもSAABの味方をし、こんなふうに考えてしまうのでした。

【え…】あのSAABなのに「全く知らないブランド名」になった車(写真)

Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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