「乗り得列車」どう特定? 今だけ無料の「中央線グリーン車」乗ってみた! 今だけ“ない”サービスも

今だけ「ない」サービスは?

 一方、2025年春の本格運用開始までは「お試し期間」であるため、トイレ・ゴミ箱・フリーWi-Fiは使用できず、座席の枕カバーもなく、アテンダントの乗務もありません。座席上部にあるグリーン券情報読み取り部へのタッチも不要です。

 車掌の放送では
・12両すべてが普通車として運転
・トイレは6号車にある
・4・5号車の一部の設備は使用を停止している
・ゴミは持ち帰りを
といった内容が案内されていました。

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中央線グリーン車の概要(画像:JR東日本)。

 そして、折り返し駅で印象に残ったのが、座席の回転です。「お試し期間」では自動回転は行わず、折り返し時の清掃もないため、乗客が自分で座席の向きを変える必要があります。しかし、連結が始まったばかりであるためか、気付かずそのまま座るケースも多々あるようでした。

 座席はほかの普通列車グリーン車や特急、新幹線などと同様に通路側座席足元のペダルを踏めば回転できます。見方を変えれば、このような体験ができるのも「お試し期間」ならではでしょう。

 また、途中駅のホームでは、見慣れない2階建ての車両が目の前に現れ、戸惑いの表情を浮かべながら前後の3・6号車のドアへ移動する乗客も多くいました。現時点で、通勤・通学でのヘビーユーザーならまだしも、そうでない人にとってグリーン料金不要で乗れるということの認知度は高くないのかもしれません。

 中央線・青梅線快速電車に登場した、快適な空間を持つ2両のニューフェイス。せっかくの「お試し期間」ですから、乗り心地を楽しんでみてはいかがでしょうか。

【了】

【快適!】これが中央線快速グリーン車の車内です(写真)

Writer: 和田 稔(鉄道ライター)

幼少期、祖父に連れられJR越後線を眺める日々を過ごし鉄道好きに。会社員を経て、現在はフリーの鉄道ライターとして活動中。 鉄道誌『J train』(イカロス出版)などに寄稿、機関車・貨物列車を主軸としつつ、信号設備や配線、運行形態などの意味合いも探究する。多数の本とNゲージで部屋が埋め尽くされている。

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