水素でBBQすると「味が違う」!? トヨタが“水素の意外な使いかた”提案 電気も火も「持ち運ぶ」
「ジャパンモビリティショー(JMS)ビズウィーク2024」のトヨタブースでは、燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」の技術を応用した特殊な水素カートリッジの展示やデモンストレーションが行われました。
可能性を秘める小型の水素カートリッジ
2024年10月15日から18日の4日間にわたり千葉県の幕張メッセで行われた「ジャパンモビリティショー(JMS)ビズウィーク2024」でトヨタは、小型の「水素カートリッジ」をイベントで初公開し、大きな注目を集めました。
このカートリッジは、2014年から水素燃料電池を動力源とした燃料電池自動車(FCEV)として販売している「MIRAI(ミライ)」の技術を応用したもので、直径200mm×長さ580mmの円筒形で、重さ約8.5kg。持ち運びは可能ですが“ボンベ”というよりは“タンク”くらいの大きさです。
このカートリッジは、燃料電池システムに接続して発電するほか、水素そのものを燃焼させて燃料にすることも可能だそう。
会場ではカートリッジ2本接続タイプと4本接続タイプの燃料電池システムが展示されていました。これでカートリッジが大体3本あれば、一般家庭の1日分の電力量に相当する約10kWhの電気が供給できるといいます。
ただ今回の出展は、あくまでも水素社会実現に向けたひとつの提案であり、トヨタが実用化を進めるというより、このカートリッジを使った機器の開発やサービス提供を事業として推進できるスタートアップ企業を求めている段階とのことでした。
性能としては現時点でも問題ないようで、担当者は「送電線がなく電気が通っていないオフグリッドエリアなどに、カートリッジを持ち運んで電気を供給するといったことはできます」とも。
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