歴史に残る巨額「投資サギ事件」首謀者の不可解な行動 ド派手イベント強行せざるを得なかったウラ事情
倒産する1年3か月前に挙行されたビッグイベント
「STAR CRAFT」が経営破綻を迎えたのは2023年8月ですが、その1年3か月前となる2022年5月6日、同社は富士スピードウェイを借り切り、クラシックカー専門誌やスーパーカー系YouTuber(ユーチューバー)とのコラボにより、「STAR CRAFT Classic Day」という創業10周年記念イベントを挙行しています。
イベントに集まったクルマは錚々たる顔ぶれで、YouTuberが所有するアストン・マーティン「ヴァルキリー」と「ヴァルカン」(世界限定24台)を筆頭に、フェラーリやランボルギーニ、ポルシェなどのスーパーカーが富士スピードウェイの本コースを全開走行したほか、展示スペースにはメルセデス・ベンツ「300SL」ほか3台のクラシック・メルセデスを目玉に、ポルシェ「356」やフェラーリ「ディーノ」、同「F355」などが並べられたそうです。
雑誌社やYouTuberとのコラボということで、運営にかかった経費のすべてを「STAR CRAFT」が負担したのではないと思いますが、富士スピードウェイの公式ウェブサイトによると本コースの貸し切り費用は、1時間あたり平日で72万6000円、土日祝日は94万6000円だとか。前出のイベントはゴールデンウィーク期間中の開催だったので、土日祝日料金で貸し切り時間を8時間とすると、場所代だけで750万円にもなります。
さらにイベント運営費や人件費、車両の陸送費、保険代、雑費などを考えれば、少なく見積もっても総額で数千万円の費用はかかっているはずです。あくまでも店の宣伝と顧客サービスを目的としたイベントですから、おそらくイベント自体の収益はほとんど得られなかったことでしょう。
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