『ガンダム』の軍用機なぜ古臭い? 戦いに不向きなデザイン「窓なんて飾りです」の意図も

『ガンダム』世界でバブルキャノピー使わない意味とは

 第二次世界大戦が終わると、軍用機で培われたバブルキャノピーの製造技術は自動車や船舶などにも転用されるようになったほか、技術の進歩も相まって、いまや家電や小物でも一体成型の透明なアクリルで形作られるのは当たり前となっています。

 そのことを鑑みると、2024年現在よりはるかに技術が進んでいるはずの宇宙世紀の航空機で、バブルキャノピーを技術的に実現できないわけがありません。

 そうしたなかで、零戦のように細分化されたキャノピーを持つドップやデブ・ロック、コア・ファイターなどは、あえてキャノピーに枠を付ける意味があったということになります。ちなみに、コア・ファイターなどはMS技術がさらに進化した、後年の『ZZガンダム』の時代までバブルキャノピーのままだったので、なおさらでしょう。

 筆者が考えるに、これは「逆算の論理」ではないでしょうか。実はガンダムやザクは「キャノピーを通じて外を見ている」わけではありません。

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第二次大戦後期に登場したP-51Dはこのように窓枠がない曲面ガラスや樹脂を使用している。その後の戦闘機も同様(画像:アメリカ空軍)。

 頭部メインカメラを中心に、全身にサブカメラが設置されており、モニターにその映像を映して外を見ているわけです。つまり、ミノフスキー粒子はレーダーに対する影響がメインのため、カメラとモニターはあまり関係がないのではないでしょうか。だからこそ、ガラス越しに外を見る必要は少ないのだと考えます。

【邪魔だから窓いらねえ!】これが、先祖返りしてしまった戦闘機です(写真)

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