「ガンダムに追加装備テンコ盛り!」はウクライナ戦争にも通じる? “弱すぎ機”でのカツ撃墜は政治的事情だった面も

ガンダムシリーズでは主人公機に関わらず、やたらと追加装備をゴテゴテつけがちです。しかし、このようなことは現実の兵器でも実はよくあることです。

追加装備による「強化」は現実でも多い

 人型機動兵器「モビルスーツ(MS)」が戦闘の主役となる、アニメ『機動戦士ガンダム』。SF的なリアリティが初めて重視されたロボットアニメだけあって、登場する兵器は「能力向上のための改修」を施されることや、追加装備による「性能強化」が実施されることもあります。

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一部、90式戦車に準じた性能向上が図られた74式戦車改。2019年3月にすべて退役している(柘植優介撮影)。

 例えば、MS「ガンダム」は、パイロットの反応速度に機体が対応できないため、磁力を使って関節部の円滑化を図る「マグネットコーティング」で、反応速度を強化するアップデート改修が施されています。これはアニメの世界だけの話ではなく、例えば陸上自衛隊の74式戦車は時代に合わせた改修が4次にわたって行われました。

 最新の10式戦車でも、ウクライナ戦争の戦訓を取り入れた、ドローン攻撃対策が必要という意見が強まっているようです。ソフトとしては、乗組員が外に出ずとも砲塔上の銃架を車内から操作できる「リモートウェポンシステム」。ハードとしては、砲塔上面の追加装甲や、飛来物を着弾前に無力化するアクティブ防護装置の追加が検討されています。ロシアもドローン攻撃に耐えかねて、旧式戦車T-62の車体と砲塔に約3tもの爆発反応装甲を取り付けて、耐弾性向上を図っています。

『ガンダム』で言うなら、軽快な白兵戦用MSであるガンダムに、増加装甲と武装を加えた「フルアーマーガンダム」が印象的です。「フルアーマー」は、見た目が強そうなためか、人気があり、多くのガンダムタイプのMSに「フルアーマー」が設定されています。「フルアーマー」と言っていいのかわかりませんがMSより10倍以上大きい高機動大火力ユニットを追加した「デンドロビウム」や「ネオジオング」などもあるほどです。あそこまでいくと、もはや「どっちが本体……?」と思いますが。

【も、もはや原型がねえ!?】これが、ウクライナで“魔改造”された戦車です(写真)

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