「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧

躍進した国民民主党は「年収の壁」だけでなく、自動車関連税制「50年の壁」も切り崩すことができるのでしょうか。議論は正念場を迎えています。改めて振り返ると、「とりあえず増税」で、重い税金がいくつも課されてきました。

ガソリン税もどうにかして!!

 政府が月内の決定を目指す総合経済対策の11月18日の協議で、国民民主党は「103万円の壁」のほかに、ガソリン税の引き下げの明記を求めました。

 このガソリン税制も、実は「とりあえず増税」のひとつ。道路財源の不足を理由に「当分の間税率」という増税がなされたままでした。自動車税制の見直しを、重要政策の柱の一つとする国民民主党にとって、103万円の壁とともに譲れない要求の一つです。

 自動車ユーザーのガソリン購入には、「とりあえず増税」の上に「消費税」が課せられています。1Lあたり「ガソリン税(53.8円)」と「石油石炭税(2.8円)」の合計56.6円がかかっていますが、その総額に対して、さらに10%の消費税が課せられているのです。

 自動車メーカー関連団体、運送事業者団体、整備団体などが加盟する日本自動車会議所は、ガソリンや軽油に課された暫定増税を廃止するように求めています。

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国民民主党の浜口 誠政調会長(中島みなみ撮影)。

 とりあえず決められた自動車ユーザーに対する課税、長すぎるのではないでしょうか。加藤財務相はこう回答しました。

「それぞれ税率について、議論されてきた結果、継続されている。その背景には環境への対応などいろいろな議論があると承知している。いずれにしろ、そうしたことも含めた自動車関係税制全般に対して幅広く、中長期的な視点にたって議論されるものと承知している」

 11月19日、自民党と公明党は総合経済対策案を示しました。翌20日、国民民主党は懸案の103万円の壁の改善とともに、ガソリン税の暫定税率を見直す内容が盛り込まれていることを評価し、同日3党でこの案に合意しています。見直しの内容、実施時期については今後さらなる議論が必要になりますが、ガソリン税で続いた「とりあえず増税」は解消される方向です。

 ただ、その後に控えた自動車関連税制の取り扱いがどうなるのか。中長期的に続けた増税にかえて、当面の間税率を引き下げる「とりあえず減税」で景気の動向を見極めることもありではないか、という柔軟な発想が広がることを期待したいものです。

【了】

【“即刻やめてください”も】クルマの税金はこう変わる!自動車業界の要望内容(画像)

Writer:

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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