伊豆諸島航路で唯一の「フェリー」に乗る マイカーそのまま運べます! 中身は大型客船並み!?

小さいけど充実した設備

「フェリーあぜりあ」の船体は三層構造で、上から航海船橋甲板、上甲板、第二甲板です。航海船橋甲板には操舵室、乗組員区画、旅客区画(一等室・特二等室)、上甲板は旅客区画(二等室)、第二甲板には車両搭載区画が配置されています。上甲板に旅客用の可動橋が設置されたので乗船しました。

 吹きさらし部分に海へ向けられたベンチシートが設置され、船内に入ったところで右側に男女別のトイレ、左側に車椅子に対応した二等室があります。この区画はボックス席で大型テーブルもありました。

 進むとエントランスです。乗組員がいるカウンターの脇には、飲料とカップ麺の自販機、冷水器、モニター、ごみ箱、車椅子トイレがあります。扉で仕切られた別区画が二等室です。絨毯の敷かれた区画で、寝転んで時間を過ごせます。モニターもあります。

 エントランスから階段を上がると、航海船橋甲板。二等室の乗客が立ち入らないように案内がなされ、階段もロープで仕切られています。

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エントランス(2024年11月、安藤昌季撮影)。

 ここの一等室は1室のみ。ベッドが2つと応接スペース、コンセント、冷蔵庫、モニター、ハンガーが入っているクロークがあります。シャワー・トイレ区画、プライベートデッキも備わります。シャンプーや石鹸などはありませんが、タオル3枚とバスタオル、ハンドソープが設置されています。トレイはウォシュレット付きです。総トン数は小さくとも、同じ島々を巡る「さるびあ丸」の特等個室と比較しても遜色ない設備が面白いです。

 特二等は二等と同じカーペット敷き開放区画で、モニターがある点も同じですが、こちらは枕とクッション、マットレス、毛布が備わっています。枕は分厚く、マットレスはやや硬めですが、仮眠を取るのには十分な快適さ。一等より最大で2680円安く、二等より2670円高い設備ですが、一等室が充実しているので、正直なところ格差を感じました。

【写真】他社の特等室並み! これが「あぜりあ」一等室です

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