埼京線に吸収された「マイナー路線」が大変化!? 下町情緒あふれる沿線に“巨大タワマン”完成
下町風情残る駅でしたが、大幅に変わりそうです。
十条駅西口地区の再開発が竣工
日鉄興和不動産と東急不動産は2024年11月29日、十条駅西口地区の再開発ビル「ジェイトテラス」が竣工したと発表しました。
十条は、池袋~赤羽間を結ぶ「赤羽線」の駅です。赤羽線はしばらく支線のような扱いでしたが、東北新幹線の開業にあわせて1985(昭和60)年に赤羽~大宮間(戸田公園経由)が開業して埼京線の運行が始まると、赤羽線も埼京線の一部となったのです。
埼京線の中でも、十条駅がある赤羽線区間は、下町情緒を感じることができるエリアとなっています。
今回の再開発により、十条駅西口には39階建ての立派なタワーマンションがそびえ立ちました。地上39階建てのマンションは、東京の北区では最高層だといいます。
建物は基壇部施設「ジェイトモール」、新築分譲マンション「ザ・タワー十条」で構成され、11月22日には北区初出店となる「クイーンズ伊勢丹」が開業。12月1日には、区の公益施設である「ジェイトエル」が開業します。
十条駅ではこの再開発のほか、2020年に連続立体交差(高架化)事業も始まっています。なお、赤羽線区間では、隣の板橋駅でも複数のタワーマンションの開発計画があり、大きく姿を変えていきそうです。
【了】
赤羽線は、当初「日本鉄道品川線」として赤羽~品川間が開業した、山手線と同じ歴史を持つ路線であり、山手線が池袋で田端方面に工事を進めた以降、1972年に山手線から独立して「赤羽線」の名称が使われています。
2024年現在でも、「埼京線」は運行系統上の呼称で、大崎~池袋間は「山手貨物線」、池袋~赤羽間は「赤羽線」、赤羽~武蔵浦和~大宮間は「東北本線」、大宮~川越間は「川越線」が正式な路線名称です。
このため、十条駅は「赤羽線」の所属駅です。