新・青春18きっぷ「3日間用でいける“北限”」とは? オプション券ほんとに使える? 存在する“限界突破テク” 【東京―北海道編】
帰路を飛行機にするとどう?
プランニングしてみると3日間用では、まだまだ北海道を満喫できるとは言えません。そこで、帰路に北海道内の空港から飛行機を利用することで、3日間という限られた日程でより北海道の旅を楽しめるかどうか考えてみます。
前述の通り2日目に「北海道新幹線オプション券」を使った場合、長万部に14時56分着となります。このまま室蘭本線を東室蘭、苫小牧と乗り継ぎ、千歳線で札幌に向かうと札幌着は20時04分です。長万部から函館本線山線を経由すると小樽に19時49分着、札幌には20時42分着となります。
この日のうちに旭川までは行けませんが、札幌を翌朝6時に出発すると8時51分には旭川へ到着することができます。
他方、室蘭本線の苫小牧から石勝線、根室本線を東へと進むと、帯広着が3日目の17時46分が最速、さらに東の釧路は21時04分が最速です。
つまり帰路に飛行機を検討する場合、新千歳空港利用なら2日目に室蘭本線の洞爺湖温泉や登別温泉、室蘭などに宿泊してゆったりと旅を楽しむことができます。函館本線山線経由または室蘭本線経由のいずれでも、小樽泊や札幌泊を楽しみ、新千歳空港を利用して帰京するのも現実的です。さらに、3日目に旭川観光を楽しんでから旭川空港発も十分楽しめます。
ただし帯広空港や釧路空港利用となると3日目間での旅は不可能です。3日目に帯広、釧路に泊まり、4日目は終日バスなどで現地観光を楽しんで飛行機で羽田へ向かうことになります。
新たに設定された青春18きっぷ3日間用は、「北海道新幹線オプション券」のルール変更より大幅な旅の余裕が生まれていました。一方で、より効率のいい「北海道&東日本パス」あるのも事実です。そこは賢く使い分けつつ、「新・青春18きっぷ」の可能性を追求した2泊3日の旅の参考として、皆さんなりのプランで新しい18きっぷの旅を楽しんでみてください。
【了】
Writer: 真柄智充(鉄道や旅の編集者)
1972年埼玉県浦和市(現・さいたま市)生まれ。雑誌「旅と鉄道」元編集長。26年間にわたる編集プロダクション、出版社勤務において、編集者として400点以上の雑誌、ムック、書籍を制作。2024年に独立。
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