「F-35迷子事件」は序の口!? 飛行機“暴走”の事件簿 人はどこまで「やらかしちゃった」のか
アクセルとブレーキの踏み間違いによる自動車の暴走事故。日本国内だけでも毎日のように聞く由々しき事態ですが、飛行機も大空を“暴飛行”する事例が発生しています。それは技術の進歩により、無人でも飛行できてしまうが故でもありました。
空でも暴走事故は起きている
自動車の暴走事故のニュースをよく耳にします。ほとんどの原因がアクセルとブレーキの踏み間違いとされます。自動車の自動運転技術が実用化寸前まで進歩してきているのに、一方でこのような事故が無くならないのは皮肉でもあります。
トランスミッションがマニュアルだった時代、自動車の運転は今ほど簡単ではありませんでした。足元にはアクセル、ブレーキ、クラッチの3つのペダルが並び、レバーを手で動かしてギヤチェンジしなければなりません。これらの操作を間違えればエンストして止まってしまいます。これはこれで危ないのですが、暴走するよりはマシです。
乗りものが発達して誰でも使いやすくなることは良いことですが、その副作用も起きてしまいます。そして、実は同じようなことが飛行機でも起きています。パイロットの乗っていない無人の飛行機が空を暴走(暴飛行か)するなど恐怖でしかありませんが、航空史上では何例も見ることができます。
1956(昭和31)年8月16日、アメリカ海軍が地対空ミサイル実射試験のため、カリフォルニア州のポイント・マグー海軍航空基地から無人標的機グラマンF6F-5Kを発進させました。地上からのラジコン操縦で、太平洋上の試験場まで飛行させるはずでしたが制御不能に陥ります。そのまま墜落してくれればよかったのですが、なぜか安定飛行して上昇を続け、ロサンゼルス市街地の方向に進路を取り始めます。
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