「この機体も候補だったの!?」 空自の新練習機選定に“第三国”の影 陸自にも食い込む“ダークホース国”とは
陸の車両にもトルコの影!?
航空自衛隊のF-4EJ改の後継機を選定する際、イギリスに本社を置くBAEシステムズはユーロファイター・タイフーンを提案してきました。
今ではBAEシステムズという企業の知名度は高くなっていますが、F-4EJ改の後継機を選定していた2000年代後半から2010年代前半、BAEシステムズという企業の知名度は、決して日本では高くありませんでした。
BAEシステムズはユーロファイター・タイフーンのセールスを通じて防衛省・自衛隊とのパイプを構築するとともに、ねばり強く日本国民へのアピールを行っていました。その活動があったからこそ、陸上自衛隊のAAV7水陸両用車の採用や、「GCAP」での協業などが実現したのではないかと思います。
だから、今回のヒュルクスの提案は、かつてユーロファイター・タイフーンを「切り込み隊長」にして、日本市場へ浸透していったBAEシステムズと同じ路線を狙っているのではないかと筆者には映ります。
トルコ航空宇宙産業がこの先、日本市場でどのような展開を考えているのかは未知数ですが、トルコの防衛産業が日本市場への参入を希望しているのは確かだといえます。陸上自衛隊は現在、運用している軽装甲機動車と75式ドーザを後継する装備の提案を行っていますが、ここにもトルコの影があります。
軽装甲機動車の後継装備にはトルコ企業のヌロルマキナが同社の軽装甲車「NMS 4×4」、75式ドーザの後継にはヌロルマキナの親会社であるヌロル・ホールディングスの傘下企業で、トルコの大手装甲車メーカーFNSSが水陸両用装甲戦闘ドーザー「AACE」を、それぞれ提案しています。
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