【日本の高速鉄道 その誕生と歴史】第8回「狭軌か標準軌か」

東海道新幹線開業50年を目前とした今、乗りものニュースではどのようにして新幹線が計画され、開業に至ったのかを振り返ります。第8回は「狭軌か標準軌か」です。

東海道新線の計画

 昭和30年(1955年)5月、相次ぐ海難事故(洞爺丸事故、紫雲丸事故)の責任を取り、長崎惣之助国鉄総裁が引責辞任しました。その後を受けたのが、南満州鉄道理事を務め、後藤新平の広軌論の薫陶を受けた十河信二でした。

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JR九州・肥薩線の観光列車「しんぺい」の名は、日本の鉄道に大きな影響を残した後藤新平が由来。

 十河が国鉄総裁に就任した当初、東海道本線を中心とした主要路線は需要が増大し、輸送力が逼迫していました。国鉄内部では、在来の路線を複々線化して輸送力の増強を行おう、という議論が重ねられていましたが、十河の心中は別のところにありました。広軌別線を敷こう、という腹づもりです。

 十河はまだ何の計画も具体化していない段階から、自身の人脈を利用して多くの政治家と面会し、広軌別線を敷くためのネゴシエーションを繰り返していきました。

 その一方で、国鉄内部では島秀雄を委員長とする「東海道線増強委員会」を設置し、輸送力増強の議論を重ねていきます。また昭和32年(1957年)には、運輸省内に「日本国有鉄道幹線調査会」が設置され、8回の会議が行われました。

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