「超快速」は北陸新幹線への刺客? 諦めない北越急行

「超快速列車」にうかがえる北陸新幹線の存在

 この「超快速列車」には、ある思惑がうかがえます。北陸新幹線への対抗です。

 北陸新幹線の金沢延伸に伴い、役目を終える特急「はくたか」は廃止されます。北越急行は、営業収益のうち実に約9割が「はくたか」の稼ぎでした。そのため同社の経営状況は、北陸新幹線によって非常に大きな打撃を受けることになります。

 ただ北越急行もこれを想定した利益の積み立てを続けており、その額はNHKの報道によると2014年度末で130億円にのぼる見込みです。そしてこれを使えば、今後30年程度は経営を続けられると予測されています。しかし「貯金」を切り崩していくだけでは先が見えています。

 「超快速列車」は、そこでただ北陸新幹線に乗客が流れるのを眺めているのではなく、対抗し、北越急行の状況を少しでも改善するための「切り札」として登場したと考えられるのです。

 北陸新幹線が金沢まで延伸したのちも、北越急行が引き続き東京と北陸を結ぶ需要を取り込むことは困難でしょう。しかし、東京と新潟県第三の都市である上越市周辺を結ぶ需要であれば、北陸新幹線が開業しても北越急行に取り込める可能性があるのです。

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コメント

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6件のコメント

  1. 一日も早く、「新潟中央環状線=越後曽根~白根中央~新津間」が早期に着工される事を強く望みます!

  2. 速さでは新幹線には敵いません。
    違った旅の楽しみ方を提案をしてみては?。
    私が考えるのは、レストラン列車!。
    食堂車を連結。と言うようなモノでは無く、
    全車食堂車(高級なレストラン風の車両)。
    ゆっくりと食事を楽しみながら、素晴らしい景色を眺め、のんびりと旅をする。
    時間と、ゆとりのある人達に、そんな旅を楽しんでいただくのもいいのでは?。

  3. 北陸新幹線に「対抗する」といった通り一遍(失礼しました…)な考え方だけでなく、

    超快速の運行によって
    「フル規格の新幹線だとどうしても捉えきれない地域・駅を結び、そして新幹線を補完する、その中で北越急行という鉄道会社も利益を上げつつ、新幹線から在来線まで鉄道網全体で乗客を増やす」

    そういう発想を貴方のような物書きから様々な鉄道会社、そして国や自治体、国民まで幅広く持ってほしいと考えています。

    なお、超快速は

    糸魚川~直江津~北越急行~越後湯沢
    上越妙高~直江津~北越急行~越後湯沢

    この2系統で運行されてほしいし、そのための列車や乗務員の確保する予算があればいいのですが。

    そういう思いを伝えたくてコメントしました。

  4. 管理人様こんにちは。例の「新潟中央環状線」がいよいよ開業に向けて動き始めました。後問題は、南区(旧白根市) に未だ早期着工に反対を唱えている輩がいる事です! 其の連中を何とか説き伏せられれば、幸甚です。従いまして、無論今現在在る「老人憩いの家・ニシカワ層」は近い将来、「ニシカワ触れ合い公園前駅」に生まれ変るのは致し方の無い事になるでしょう。其れと其の次が国道116号線に隣接する「旗屋駅」で、此処は南側が「スーパーリオンドールニシカワ店」、北側が「ワコール新潟縫製工場」で、国道を跨ぐ形で「旗屋工業団地」方面となります。是がいよいよ開業の運びとなれば、より一層南区(旧白根市)が行き易くなります。

  5. どれ程の年月が費やされる事か

  6. 新幹線に対抗する という発想ではなく 

    新幹線を補完し新幹線と在来線の両方の利便性向上と両方の乗客増加 

    という発想で考えてほしい。 
    このようなメディアから鉄道会社各社 そして乗客まで。