日立、蘭アベリオ社から鉄道車両を受注 10年の保守契約も

日立は同社の標準型近郊車両AT-200について、オランダの鉄道運行会社アベリオ社から234両を受注。合わせて10年間、その車両保守についても契約したことを明らかにしました。

山口県とイギリスの工場で製造

 日立製作所は2015年3月12日(木)、オランダに本社を置く鉄道運行会社のアベリオ(Abellio)社と標準型近郊車両AT-200の納入、および10年間の車両保守に関し正式に契約したと発表しました。同社によると、AT-200の受注獲得は今回が初めてとのことです。

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納入される日立AT-200のイメージ(画像:日立製作所)。

 今回、日立が納入するAT-200は最高速度160km/hの電車で、車両後方部と連結部分に乗客が利用できる広いスペースを確保しているのが特長です。またWi-Fiを備えているほか、すべての座席に電源コンセントがあります。

 納入する車両数は合計234両、70編成(3両編成46本と4両編成24本)。アベリオ社がフランチャイズ権を獲得しているスコットランドのエディンバラ~グラスゴー路線、およびスターリング~アロア~ダンブレーン路線で、2017年の営業運転開始を予定しているそうです。

 日立は納入する70編成のうち、最初の7編成を同社の笠戸事業所(山口県下松市)で製造。残り63編成はイギリスのダーラム州、ニュートン・エイクリフで2015年中の操業開始が計画されている日立の鉄道車両工場で製造する予定といいます。

 スコットランドの運輸大臣デレク・マッケイさんは「スコットランドで最も交通量の多いルートに新しい車両を導入することは、乗客に良質なサービスを提供するだけでなく、二酸化炭素排出量の削減にもつながります。低コストでの資金調達を含む今回の契約は、長期的にわたりスコットランドに利益をもたらします」とコメントしています。

【了】

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