北陸新幹線を知る「10」の要点

「金沢」っぽい金沢駅

●JR西日本の乗務員しか来ないJR東日本の新幹線駅
 北陸新幹線は上越妙高駅を境に東京側をJR東日本、金沢側をJR西日本が管轄します。列車の乗り入れでは、境界となる駅で乗務員が交代するのが一般的ですが、「かがやき」は上越妙高駅を通過し交代ができないため、乗務員の交代は全列車が停まる長野駅で行われます。そのため飯山と上越妙高の2駅はJR東日本の駅ですが、通る列車の乗務員は全てJR西日本社員ということになります。

●駅のデザインにも注目!
 駅はそれぞれの地域にちなんだデザインが施されています。特に凝っているのは金沢駅。計2万枚以上の金箔を使ったホーム上の柱や、加賀友禅「加賀五彩」の4色でホームごとに色分けした可動式ホーム柵など、伝統文化を活かしたデザインです。

 ちなみに「五彩」なのにホームドアが4色なのは、E7系・W7系の青色を「5色目」に見立てるという狙いがあるとのこと。このほか加賀友禅で飾られた壁や、九谷焼や輪島塗などの伝統工芸品を飾った小さな丸い穴が壁に並ぶ待合室なども注目です。

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金沢駅のホームに立つ計60本の柱には、本物の金箔を使った飾りが施されている(2015年2月、小佐野カゲトシ撮影)。

●建設にはいくらかかった?
 長野~金沢間の総工事費は約1兆7800億円。約3分の2を国が、3分の1を地方自治体が負担しています。建設したのはJRではなく、独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)で、施設は同機構が保有し、JRは使用料を支払う形です。

 ちなみに使用料は、JR東日本(長野~上越妙高)が年額165億円。JR西日本(上越妙高~金沢)が年額80億円です。

 北陸新幹線の金沢駅から先、敦賀駅(福井県)までは2022年度の開業が目指されています。敦賀~大阪間のルートはまだ決まっていませんが、在来線に乗り入れて大阪まで乗り換えなしで結べるよう、線路幅が異なる新幹線と在来線とを行き来できる「フリーゲージトレイン」の開発が進められています。しかしフリーゲージトレインは1998(平成10)年に第1次試験車両が製造されましたが、未だ実用化されていません。

 敦賀延伸と、そのときに「鍵」となるフリーゲージトレイン開発の行方。北陸新幹線をめぐる動きは、今後も引き続き注目を集めそうです。

【了】

Writer: 小佐野カゲトシ

1978年、東京と神奈川の境の小田急沿線生まれ。地方紙で約10年間記者として勤務したのち、2013年からフリーに。現在は国内・海外の鉄道について取材・執筆を行っている。海外の鉄道は国や地域を問わず、全般に関心を持っている。

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