消えた特急のチャイム 「盗り鉄」の犯行か?

保存してある特急形車両から、「チャイム」が盗まれる事件がありました。「チャイムを盗む」とは、どういうことなのでしょうか。またなぜ「チャイム」を盗むのでしょうか。

「チャイムを盗む」とは?

 華蔵寺公園(群馬県伊勢崎市)に保存してある鉄道車両から、「チャイム」が盗まれたと2015年6月22日(月)、産経新聞が報じました。

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華蔵寺公園でチャイムが盗まれたクハ183-1529の現役時代(2013年9月、恵 知仁撮影)。

 この華蔵寺公園にはクハ183-1529という、国鉄時代に製造された183系特急形車両の先頭車が1両、保存されています。その乗務員室へ何者かが忍び込み、「チャイム」を盗んだものとみられます。

「チャイムを盗む」とは、何のことかよく分からないかもしれません。

 JRや国鉄の特急列車に乗ったとき、車内放送の最初にメロディが聞こえてくることが多いと思います。そのメロディを流している装置が「チャイム」です。乗務員が車内放送で案内を始める前にその装置を作動させ、メロディを流してから肉声で話し始める形です。車掌が突然しゃべり出して乗客が驚いたりすることのないよう、導入されました。

 近年では電子装置を用いた「チャイム」が主流ですが、かつてはオルゴールを使用。そのため古い車両では、不安定なメロディが車内放送で流れてくることもありました。

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