ヒョウ柄も 大阪の地下鉄、車内をらしく一新

担当者も意外だった堺筋線

 中央線(コスモスクエア~長田)は、「朝日の昇る生駒山」から「夕陽の沈む大阪港」へ、ラインカラーの「グリーンベルト」で繋ぎ、その周囲を可愛らしい「さかな」が泳ぎ回るデザインになります。乗降ドアや座席の仕切りに描かれる「さかな」は路線図をイメージしているのもポイントです。「明るくかわいい車内」を表現したといいます。

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上が中央線、下が長堀鶴見緑地線の新しい車内デザインのイメージ(画像提供:大阪市交通局)。

 長堀鶴見緑地線(大正~門真南)は、沿線に大阪の代表的な公園である鶴見緑地公園と大阪城公園があること、また長堀通の持つ華やかなイメージから、車内に「さくら」が咲きます。乗降ドアがさくら柄になるほか、床や吊り手もさくら色に。「華やいだ空間」を表現するそうです。また車両の外装デザインにもさくら色が配置されます。

 新しい車内デザインの導入は、大阪市交通局が保有する131編成のうち、86編成が対象。2015年7月下旬頃に長堀鶴見緑地線から着手されその後、堺筋線、中央線、御堂筋線、谷町線の順に導入していく予定といいます。

 大阪市交通局の永澤さんは、これまで地下鉄の車内は順次改良されてきたものの、デザインは「無難」だったと話します。そうしたなか、「日々、仕事に追われるサラリーマンの皆さまが、こういう車内空間を求めているかはわかりません」が、「一人でも多くのお客さまを元気にしたい」という思いから、取り組みを進めているとのこと。

 ちなみに堺筋線は個性的な「どうぶつデザイン」になりますが、実はメインの案はまったく別のデザインで、「どうぶつ」はサブの案だったといいます。デザインを担当した職員が「採用されることはないだろう」と考え会議に出したところ、思いもよらず「どうぶつ」に決まってしまったそうです。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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