常磐線富岡~浪江間、復旧へ向け「除染試験施工」実施

福島第一原子力発電所の事故で不通になっている常磐線の富岡~浪江間で、復旧に向け「除染試験施工」が実施されます。

帰還困難区域を通る常磐線

 JR東日本水戸支社は2015年8月18日(火)、帰還困難区域を通り不通になっている常磐線の福島県内・富岡~浪江間について「除染試験施工」を実施すると発表しました。

 同区間には、空間線量率が最大30マイクロシーベルト毎時という放射線量の高い場所があり、その低減が復旧へ向けた大きな課題になっています。

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2015年8月7日に撮影された、「除染試験施工」が行われる常磐線の大熊町夫沢付近(写真出典:JR東日本水戸支社)。

 この「除染試験施工」では、常磐線の富岡~浪江間(福島県大熊町内)で空間線量率や線路構造(盛土・切取)の異なる6カ所を選定。「撤去・除去」「復旧・保護」の作業、ならびに効果の確認が行われます。

 具体的には、まず「撤去・除去」として「レール・枕木・砕石の撤去」「表層土の除去」「のり面除草・伐採・表層土除去」を実施。

 そして「復旧・保護」として「のり面保護工」「表層土復旧」「レール・枕木・砕石の復旧」が行われる形です。

 実施期間は2015年8月から2016年3月の予定。JR東日本水戸支社は「被災施設の復旧と併せて、国や地元自治体のご支援、ご協力をいただきながら、列車運行に必要な除染や異常時のお客さま安全確保対策を完了した後、開通させること」を目指すとしています。

【了】

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