震災被害の大船渡線、鉄路ではなくBRTで本格復旧へ 気仙沼線は議論継続

東日本大震災で被害を受け、「BRT」で仮復旧中の大船渡線と気仙沼線。今後の本格復旧に向けた方針について国や自治体、JR東日本とで話し合いが行われました。

大船渡線はBRTでの本格復旧を合意

 国土交通省は2015年12月25日(金)、同日開催された「第3回大船渡線沿線自治体首長会議」「第3回気仙沼線沿線自治体首長会議」の内容について発表しました。

 両会議は、2011年の東日本大震災で被害を受けた大船渡線と気仙沼線の復旧方針について国と沿線自治体、JR東日本といった関係者が話し合うものです。

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「大船渡線BRT」で新たに開業した大船渡魚市場前駅のイメージ(画像出典:JR東日本)。

 今回行われた「第3回大船渡線沿線自治体首長会議」では、宮城・岩手両県を走る大船渡線(気仙沼~盛間、43.7km)について、「BRT」による本格復旧を受け入れることで合意されました。

「BRT」とは「バス高速輸送システム(バス・ラピッド・トランジット)」のこと。専用道を使うことで安定運行が可能で、鉄道と比べダイヤ設定や新駅設置などの面で柔軟性が高いといったメリットがあります。

 大船渡線は2013年3月、一部で線路を舗装した専用道を使う「大船渡線BRT」として仮復旧され、現在までにBRTの新駅が6つ設けられました。

 なおJR東日本はこの日、大船渡線のBRTによる本格復旧について「復興に貢献する持続可能な交通手段として、今後も弊社で責任を持って運行するととともに、フリークエンシーの確保や更なる利便性向上に努めて参ります」と説明。また「BRTと鉄道との接続利便性向上に取り組んでいくとともに、新幹線との接続改善や新幹線駅へのアクセスの利便性向上に向けて検討を進めます」としています。

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コメント

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3件のコメント

  1. このように元は鉄路だったところをバス専用道路にするのであれば、「道路交通法」の適用を除外し、「鉄道扱い」にして時速100kmまで走っても良いことにしたらどうだろうか?
    どこかの市みたいに専用道路も作らずに連節(連接?)バスなんて走らせてトラブってるようではねえ・・・

  2. これで完全復興は無くなったわけですね(T_T)
    鉄路による復活で復興への一つの道筋になると思うが・・・・(残念)。
    ま、理想論語ってもしょうがないか・・・・

  3. 復旧のためにも道路交通法とかいってないで、柔軟に対応したらいいのにお役所はだめだなぁ。バス優先もあまり進まないし、公共交通の整備しっかりしていかないと