『ガンダム』世界の“空飛ぶゲタ”巨大兵器どうやって運んでいる? 真面目に考察してみた

『機動戦士ガンダム』シリーズでは定番となっている「サブフライトシステム」通称「ゲタ」はどのような理屈でMSを運ぶようになったのでしょうか。

やっぱりミノフスキー粒子の恩恵?

『ガンダム』世界で数万tもある艦艇が地上を浮遊しながら移動できるのは、ミノフスキー粒子を散布して形成される「見えない立方格子」が、地面と機体の間に発生して、機体を支えるからと説明されています。

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このようにガンダムの世界ではサブフライトシステムにMSを載せるケースがある。ドダイとグフがなかったので『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のサブフライトシステム「ティックバラン」と「ガンダム・エアリアル」で代用(乗りものニュース編集部撮影)。

飛行に向いた形状とは思えないMSも、ジャンプ飛行(ガンダムが戦闘機ドップを追撃する場面では、ほぼ「飛行」している)できる世界観で、ドップも空気抵抗に留意したデザインには見えませんから、ミノフスキー粒子は散布するだけでも、一定の空気抵抗を軽減させる効果があるとも考えられます。

 また、核融合炉が超小型化されているので、そこで生まれる大電力で強力な電磁石を使用し、MSが落ちないような工夫もされているのかもしれません。この場合、飛行時は電流を流し、MSの足の裏を磁石化し、降下などを行う場合は電源を落として磁力が発生しないようにするだけで済みます。

 ただ作中で「ドダイ」は、MS搭載用に開発されたわけではなく、要撃爆撃機として開発された機体という設定です。要撃とは「あらかじめ待ち伏せして、進攻してきた敵を攻撃する」という意味の軍事用語です。航空機であれば、近づいてきた敵機を迎え撃つという意味も含まれます。

とはいえ、「ドダイ」は爆撃機のため空戦能力は持ちません。機首に備えた8連装ミサイルランチャーは、味方の陸上部隊を上空から支援するための装備であることから、この「要撃」とは「待ち伏せ用の小兵力を輸送する」という意味なのかと筆者(安藤昌季:乗りものライター)は推察します。確かに、垂直離着陸も可能なので有効だとは言えるでしょう。

 なお、意外なところで「ドダイ」のMSを上部に搭載できるメリットが発揮された例があります。それは「グフ」を搭載したパターンです。「ザク」でも搭載可能ですが、白兵戦用のグフになったのは、後に登場するホバー移動が可能な重MS「ドム」と作戦時に連携するためであったと考えられます。

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