いいクルマだったのに…忘れられないあの顔「ホンダ e」はどこへ 消えた意欲作
今でもたまにその姿を見かける丸目の無表情のクルマ「ホンダ e」。ホンダ初の量産EVとして登場した同車はなぜ、短期間で販売を終了することになったのでしょうか。
デメリットを補ってあまりある魅力もあった!
ただし、これらの要素を考慮しても、あの「丸目の無表情」はホンダらしいデザインで、様々な斬新な機能もまたホンダ eの魅力でもありました。
![Large 20250208 01](https://trafficnews.jp/wp-content/uploads/2025/01/250124_hondae_02-600x415.jpg)
車内は、12.3インチのスクリーンを2画面並べて速度計、HDMI端子を備えてインパネ中央に配置した「ワイドスクリーンHonda CONNECT ディスプレー」が先進的な印象を与えます。クラウドAIによる音声認識と情報提供を行う「Hondaパーソナルアシスタント」も備わり、「OK Honda」と呼びかけることで、音声認識により最新かつリアルタイムの情報がオンデマンドに提供されました。
そして、この音声認識での細かなこだわりが感じられるのが、語りかけに対しキャラクターが7つの表情で反応する点です。これがホンダ eへの愛着を感じられる機能のひとつでもありました。
走りの面でも、最小回転半径4.3mという小回りの良さからくる独特の乗り味は、ホンダらしさを感じるものでした。このクルマならではの数多くの特長・利点があったにも関わらず、約3年で姿を消すことになったホンダ eですが、この経験を次なるEVに反映させ、さらにホンダらしいEV開発をしてほしいと願っています。
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。
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