「世界一オシャレかもしれない軍隊組織」そのユニーク任務とは? 本国では「そこまでイケてねーよ!」なワケ
イタリアでは陸海空軍以外に「カラビニエリ」という軍隊組織が存在します。イタリア国内の警察や国際治安維持活動などに従事しています。
制服は世界の軍隊のなかでもかなりセンスが高い?
現在のカラビニエリの任務といえば、特殊部隊を運用しての対テロ作戦や国外での平和維持活動(PKO)などがあげられますが、それだけではありません。
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彼らの任務のひとつに、美術品の保護があるのです。これは、イタリア国内の治安維持の一環として実施されています。
なぜ美術品保護が任務のひとつになっているかというと、第二次世界大戦後の混乱に乗じて、イタリアでは、多くの美術品が窃盗や密売にあってしまった――という経験をもつためです。美術品を守る専門の組織が必要だと感じたイタリアは、その専門部隊としてカラビニエリを選びます。彼らは、国内の美術品の盗難や破壊工作などに常に目を光らせ、その姿勢が国内外から高い評価を得ています。
さらに、もうひとつカラビニエリに与えられた大きな役割が国家儀仗(ぎじょう)隊です。カラビニエリの傘下にある「コラッツィエリ」という騎兵部隊がその専門部隊であり、その入隊条件には「身長195cm以上」と記され、見た目も重要なファクターになるといいます。つまり、軍事組織の一部ながら、ルックスを重視されるのがコラッツィエリなのです。
カラビニエリに関しては、イタリア以外の人から見たら「ザ、イタリア!」といえるような、おしゃれな人たちであふれています。
メインカラーは黒に見えるほど深い濃紺、そこにビビットな赤のラインの入った白い文字で決めたモチーフは、制服から作業着、彼らが使う車やバイクすべてに共通して採用されています。これが、街中でも非常に目を引くのです。
さらに寒いときにはマントをはためかせ、騎馬も黒色で統一。颯爽と街を闊歩する姿は、まさにイタリアの美学といったところ。観光客からのカメラ撮影に気軽に応じてくれるところもイタリアらしいといえるでしょう。
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