「観光バスに対抗だ」←なら、お座敷列車じゃないよね 「若者を呼び込め!」で生まれた異色の国鉄客車とは

JR西日本が保有する14系客車「サロンカーなにわ」は、日本で最初の欧風客車です。この車両は、実用本位の国鉄が「乗って楽しい列車」を目指して方向転換した、歴史的なものでもあります。

「サロンエクスプレス東京」との違いとは

 編成端を展望車とし、そのうちの1両を、ビュッフェ機能を持つラウンジカーにしたことは「サロンエクスプレス東京」と同じですが、同車が個室主体であったのと異なり、「サロンカーなにわ」は1+2列でリクライニングシートが並び、片側通路がある解放型客室でした。ちなみに、解放型客室の入口には靴箱があり、土足厳禁という構成は斬新だったといえるでしょう。

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ラウンジカー(安藤昌季撮影)

 側窓サイズはオリジナルの14系客車と同じですが、座席が置かれている部分の床は6cmかさ上げされており、景色の見やすさにも配慮されています。団体用であり、座席は45度ごとに固定できる回転式。4つの座席を1方向へ向けることもでき、インアームテーブルも備わるので、トランプなどのカードゲームもしやすいというメリットもありました。

 座席間隔は1160mm。これは一般的な特急グリーン車と同じですが、フットレストなどはなく、やや足が浮くような座り心地です。当初は0系新幹線グリーン車の座席と同じものを採用する予定でしたが、団体用の特殊仕様が多いため、新設計となりました。なお、室内には50インチビデオスクリーンやカラオケ装置も備わります。

 展望室には、一等展望車のような座面が深くゆったりしたソファが設けられました。ラウンジカーにはカウンターが備えられていましたが、カウンター部分に座席はありません。なお、展望車は14系客車のスハフ14形を改造したもので、車掌室がない側に展望室を設置しています。ちなみに車掌室がある側は、わざわざ角度のついた折妻を平らな切妻に作り直して編成美を整えており、「サロンエクスプレス東京」より細かな部分の造形にこだわっています。

今どき(当時)の若者向けに…! 欧風客車の豪華な車内(写真で見る)

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