激レアYS-11の機内に40年前の遺構が「TDAって何だよ!?」期間限定で披露します

茨城県にあるテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」には、戦後初の国産旅客機「YS-11」の量産初号機が保存・展示されています。このたび機内見学したら、30年以上前に姿を消した航空会社の“残り香”を見つけました。

YS-11量産初号機の機内公開は4日間だけ!

 茨城県筑西市のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」は、鉄道、クルマ、航空機などの展示エリア「ユメノバ」がオープン1周年を迎えることを記念して、戦後初の国産旅客機「YS-11」量産初号機の機内を見学できる事前予約制の操縦席特別搭乗体験を2025年2月8日から11日にかけて実施します。

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「ザ・ヒロサワ・シティ」の乗りものエリア「ユメノバ」で保存・展示されているYS-11量産初号機(深水千翔撮影)。

 運営元の広沢商事でテーマパーク・観光部門統轄を務める野口稔夫専務は「昨年(2024年)2月のオープン以来、機内はずっと見ることができなかった。ぜひ、この機会に見逃さず申し込んでほしい」と話していました。

 ユメノバの「科博廣澤航空博物館」にはYS-11の量産初号機をはじめ、第二次世界大戦で旧日本海軍が多用し、南太平洋のラバウルで戦後発見されて日本に戻ってきた「ゼロ戦」こと零式艦上戦闘機や、南極観測で使用されカラフト犬の「タロ」「ジロ」の救出も行った海上保安庁のシコルスキーS-58ヘリコプターといった、国立科学博物館が保有している貴重な機体が展示されています。

 博物館の中央に置かれているYS-11は、1962年8月に試作1号機が初めて飛行した、戦後の日本を代表する旅客機です。設計は輸送機設計研究協会とその後を継いだ日本航空機製造が担い、新三菱重工業(当時)や川崎航空機製造(同)、富士重工業(同)などが生産を手掛けています。ちなみに、東京オリンピックの聖火輸送にはANA(全日本空輸)がチャーターした試作2号機が使用されており、同社の機体には「オリンピア」の愛称が付けられました。

 日本各地のローカル線へ投入されたほか、大韓航空や中華航空、オリンピック航空など海外エアラインにも採用されています。ただ、採算性が悪く、日本航空機製造の赤字も改善する見込みがなかったため、生産数は試作機2機を含めて182機に留まります。

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