「車検制度」見直しで受付期間が2倍に! でも「※3/31満了日の車は要注意」とは?

2025年4月1日の法改正によって、6月1日以降に車検満了日を迎えるクルマの受検期間が広がります。その目的は整備現場の負担軽減にあるのですが、実はユーザーにもメリットがあります。

愛車の車検満了日、しっかり確認して

 今回の改正は、いわゆる働き方改革の一環で、整備現場の負担軽減などを目的としています。一方、ユーザーにとっても自動車ディーラーや整備工場へ車検を依頼する際、これまで以上にスケジュールを柔軟に立てることができ、かつ混雑期を避けて予約を入れることが可能になるというメリットもあります。

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車検満了日の2か月前から受検できるのは、小型乗用車や普通乗用車、商用車、軽自動車などの四輪車だけではなく、オートバイも同様だ(山崎 龍撮影)。

 それにより質の高い車検整備が期待できるだけでなく、現在一部の車検業社が実施している早期車検のインセンティブが拡大されることも考えられるでしょう。ユーザーにとっては、これまで以上に安心かつお得に、そしてスピーディーに車検を受けられる可能性が広がるのです。

 自動車ディーラーや整備工場、車検場、現場で働く整備スタッフ、ユーザーの誰にとってもメリットの多い今回の改正ですが、今年(2025年)に限って注意すべき点がひとつだけあります。それは車検満了日によって新制度の適応にならないケースがあるということです。

 具体的には、法改正・制度の変更は4月1日からなので、3月31日に車検満了となるクルマはどんなに急いでも2月28日にならないと車検を受けられません。また、4月1日に車検満了となるクルマは2月1日から車検を受けられますが、その場合は新制度が適用される前になるため、次の車検満了日が早くなってしまいます。

 満了日が5月1日のクルマが3月1日に受けても同様です。4月1日に受ければこれまでどおり満了日は変わりません。すなわち、「2か月前に受験しても満了日が変わらなくなくなる」のは、6月1日満了日のクルマからです。

 かなり注意が必要です。愛車の受検が近い人はまずは車検証の満了日を確認してから早めに自動車ディーラーや整備工場に予約を入れると良いでしょう。

 なお、オーナー自らが車検場に予約を入れて車検を取得するユーザー車検の場合でも同じなので、こちらもチェックが必要です。

※一部修正しました(2月10日13時15分)。

【画像】これが4月1日以降クルマに貼る“必要のない”ステッカーです

Writer:

「自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、モト・グッツィV11スポーツ、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか」に

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