JR西日本で2番目の「赤字区間」に乗る 長大ローカル線の端と端で“雲泥の差” 自治体がとった“異例の策”とは?
兵庫県から岡山県の中国山地に分け入る158kmもの長大ローカル線「姫新線」は、一部区間が存続の危機に立っています。乗り通すと、みるみる本数は減り、列車は遅くなり……この“東西格差”に対して、自治体は珍しい手に打って出ました。
サービスレベルが全然違う!「東西問題」を実感
キハ127系は、併走する山陽本線と遜色がないほどスムーズに加速しました。播磨新宮までは都市圏鉄道の色彩が強く、中でも姫路から2駅先の余部(よべ)までは1時間にほぼ2~3往復しています。
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播磨新宮で乗り換えたのはキハ122を連結した2両編成で、上月の1駅手前の佐用(さよ)行き。姫路~播磨新宮間に比べると利用者は少なくなります。さらに、ローカル線の雰囲気が一気に強まったのは、佐用で乗り込んだ8時32分発の津山行きキハ120(1両)でした。
上月~美作江見(みまさかえみ)間は1日9往復で、乗降客もまばらです。上月~新見間の最高速度は85km/hですが、山あいでカーブが多いため低速で進みました。
津山に定刻の9時32分に到着すると、10時発の新見行きキハ120形(1両)に乗り換えました。20人余りを乗せて発車しましたが、地元客のほとんどは中国勝山にかけて順次下車。残った乗客のほとんどは前の列車から一緒だった旅行者でした。
中国勝山~新見間は休日・祝日には1日7往復しか走っていないため、特に利便性が劣り、沿線住民からは「マイカー移動ばかりで、鉄道に乗ろうと考えることがまずない」と聞きました。
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