「トイレを敵地に投下!」伝説の「スカイレイダー」の名を受け継ぐ機体が誕生 ちゃんとプロペラ機?
有名攻撃機の後継者。
特殊部隊向けの機体として伝説の愛称が復活!
アメリカ空軍特殊作戦コマンド(AFSOC)は2025年2月27日、同軍が採用した最新機体であるOA-1Kの正式名称を「スカイレイダーII」とすることを発表しました。
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OA-1K「スカイレイダーII」は、アメリカ特殊作戦軍向けに開発された軽攻撃機兼武装偵察機になります。
同機は、アメリカ特殊作戦軍が行った、航空支援や偵察、武装勢力や犯罪組織の監視などが行える固定翼機を求める「武装オーバーウォッチプログラム」で選ばれた、エアトラクターが開発したターボプロップ機です。試作機であるAT-802Uは農業用機であるAT-802をベースに開発されました。
先代の「スカイレイダー」は朝鮮戦争やベトナム戦争で運用された攻撃機で、プロペラとピストンエンジンで動く旧式のレシプロ機でありながら、豊富な武装で地上部隊を支援し窮地を救った機体です。また、「もはやこの機体が搭載したことがないのはトイレくらいのものである」というジョークがアメリカ軍内で流行した際は、本当にトイレを投下した逸話もあります。
OA-1K「スカイレイダーII」の使用可能な兵装は500ポンド、1000ポンドの無誘導爆弾、12.7mm機関砲ポッド、AGM-114ヘルファイア対戦車ミサイル、ロケット弾ポッド、レーザー誘導爆弾など。使用できる兵装の豊富さは、ジェット軽攻撃機にも引けを取らない機体です。
さらに、コックピット周りは最新のグラスコックピットを設置、短距離離着陸能力を備え、未改良または簡素な滑走路からの運用も可能です。まさに21世紀の「スカイレイダー」といえます。
空軍特殊作戦司令官のマイケル・コンリー中将は同機について「スカイレイダーIIには期待しています。我々だけが持つ能力であり、他の国々が必要だと気づいていないものを形作る能力を我々は持っていると思います」と語りました。
なお、最初のOA-1K「スカイレイダーII」は2025年の春には到着する予定とのことです。
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