「シャクレたアゴみたいな船首!」が特徴なフランス海軍最新フリゲート 就役前なのに追加建造決定か? その理由とは
19世紀の軍艦みたいなフォルムが特徴の艦です。
5隻の予定が8隻になる可能性?
フランスのセバスチャン・ルコルヌ軍事相が、新型フリゲートFDIを追加で3隻建造する可能性があると語ったことを2025年2月25日、地元メディアなどが報じました。

FDIは、2025年中に1番艦「アミラル・ロナルク」が就役予定のアミラル・ロナルク級となります。
艦種としてはフリゲートの扱いですが、当初の計画より大型化しており、ペナント・ナンバーでは駆逐艦を示す「D」の文字が付与されています。多様な任務に対応できるように計画された戦闘艦で、現状では「アミラル・ロナルク」を含め5隻がフランス海軍で就役予定です。
ルコルヌ軍事相によると、FDIを追加建造する理由は、フランス海軍の規模拡大が狙いといいます。現在の国際情勢を踏まえると、当初の建造数では不十分とのことで、同軍事相は「大規模な紛争に備えるためにあらゆる分野で軍備増強を加速させる必要がある」と地元メディアに話たようです。
今回追加建造の話が出たFDIがアミラル・ロナルク級かどうかは言及されていませんが、似たような構造を持つ艦になることは確かです。
なお、アミラル・ロナルク級は、タレス製のシーファイア500多機能レーダーを持つ探知能力に優れた艦で、武装としても、アスター30艦対空ミサイルやエグゾセMM40艦対艦ミサイル、324mm短魚雷発射管などを装備しています。フランス海軍では、対空・対艦・対潜戦闘を1隻で担える駆逐艦相当のフリゲートとして期待されています。
ちなみに、同級は船首水線下の突出した“シャクレアゴ”のような艦首が大きな特徴で、19世紀に登場した衝角のついた鋼鉄艦のようになっています。造波抵抗を軽減するためにこのような構造になったといわれています。
体当たり攻撃に威力が発揮されそうですね。