「ゆりかもめ」と自国の地下鉄を区別できない!? 米運輸長官の“取り違え”動画に批判 失礼千万な動画の「狙い」とは
アメリカの運輸長官がニューヨーク地下鉄を舌鋒鋭く批判する動画に、東京の新交通システム「ゆりかもめ」が登場し、物議を醸しています。動画で発したメッセージには、背景にある政党対立が潜んでいました。
動画公開の狙いとは
それでは、ダフィー氏はなぜ自国の代表的な都市の地下鉄をこき下ろす動画を公開したのでしょうか。
それは、トランプ政権が10万人を超える連邦政府職員の解雇を打ち出すなど支出削減を進めている中、難題を突き付けることで連邦政府に140億ドルの補助金を求めているMTAを“兵糧攻め”にする作戦だとみられます。ニューヨークは民主党の“牙城”なので、トランプ政権にとっては政敵の攻撃もできる「一石二鳥」となります。
実際、ダフィー氏は動画で「連邦政府はニューヨーク地下鉄に年間数百万ドルも(補助金を)支出しており、その交換条件が安全性の維持だ」と主張。安全性向上とともに「ホームレスの住居となっている地下鉄を改めないと支出を取りやめる」と脅しました。
ダフィー氏はさらに、治安を改善しなければ鉄道などを運行する運輸当局への補助金支出を取りやめる対象は「ニューヨークだけではなくシカゴ、ワシントンDCも同じだ」ともけん制しました。これらの首長も民主党に所属しており、政党間の路線対立もあって補助金を巡る激しい攻防劇が繰り広げられそうです。
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