だから旅行会社は「鉄道」に力を入れる! プロの手腕を競う「鉄旅オブザイヤー」まもなく決定 三方良しの“神企画”とは

優れた鉄道旅行を表彰する2024年度の第14回「鉄旅オブザイヤー」の部門賞が2025年4月1日に発表されました。旅行会社がプロとしての“腕”を競うグランプリを通じ、鉄道旅行そのもののトレンドが見えてきます。

キーワードは「今でしょ」と「ならでは」、そして…

 グランプリを近年受賞したのは、「今でしょ」と「ならでは」、そして「三方よし」の三拍子そろったツアーです。

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さいたま市の鉄道博物館で開かれた2023年度の鉄旅オブザイヤーでグランプリを受けた日本旅行社員ら(鉄旅オブザイヤー実行委員会提供)

「今でしょ」は、その時の世相や流行に合ったタイムリーなプランであること。2つ目の「ならでは」は、旅行会社の強みである企画力と手配力を発揮し、顧客満足度を高める工夫が凝らされた旅行会社ならではの「プロの仕事」を実感できるという点です。

 特に2つ目は、インターネットで移動手段や宿泊先を予約する旅行者が広がってきた中で、旅行会社のレゾンデートル(存在意義)が問われるポイントだと言っても過言ではありません。

 3点目の「三方よし」は売り手、買い手、世間の3者が満足できる取引でなければならないという「近江商人」の経営哲学です。ツアーならば売り手の旅行会社、参加者、そして旅行先の地域経済の全てに満足感を与える商品であることが求められます。

 たとえば2023年度のグランプリ「北陸新幹線乗務員お仕事体験ツアー」は、24年3月の北陸新幹線金沢―敦賀間延伸を控えた「今でしょ」と呼べる絶妙なタイミングでした。参加した子どもたちがJR西日本金沢新幹線列車区のシミュレーターで運転士の仕事を疑似体験したり、北陸新幹線のW7系で車掌のように車内放送と検札をしたりと普通は味わえない「お仕事体験」ができるという旅行会社「ならでは」の企画でした。

 主催の日本旅行は「もてなす側も、もてなされる側も笑顔の絶えない素敵なツアーとなりました」と説明します。1泊2日の行程のうち1日目は金沢市での夕食とフリータイムを設定したため、参加者が地元で消費する「三方よし」の内容でした。

 日本の鉄道開業150年を記念してJRグループと日本旅行が催行した2022年度のグランプリ「鉄道開業150年記念 JRグループ×日本旅行共同企画 JRでめぐる日本列島周遊の旅14日間」は、参加費が1人150万円以上と高額です。それでも成功を収めました。

 授賞式では筆者の「『鉄道旅行の集大成』と呼ぶべき絢爛豪華な商品です」とのコメントを紹介していただきました。定期運行を既に終えたJR東日本のオール2階建て寝台客車「カシオペア」や、JR九州の料理を楽しめる観光列車「或る列車」などの人気が高い列車への乗車体験を提供し、宿泊先も大分県・由布院温泉の亀の井別荘など指折りの施設ばかりで、3つのキーワード全てを網羅しました。

【マジで!?】ツアーで「夜行列車」になった激レア気動車(写真)

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