東京駅の地下ホーム以外にも 乗り換えが遠い首都圏JR駅3選 もう別の駅じゃん!

規模の大きな駅では、乗り換え路線が遠く離れていることもしばしばあります。ここでは首都圏のJR駅で、そのような駅と路線を3つ紹介します。なかには、もはや別の駅かと思うほど遠いものまであります。

小山駅は両毛線だけが離れている

 小山駅(栃木県小山市)は東北本線(宇都宮線)と水戸線、両毛線の列車が発着し、東北新幹線も停車します。ただし両毛線のホームだけが離れた位置にあり、東北本線や水戸線から両毛線に乗り換える場合は、長い通路を通って200mほど歩く必要があります。乗り換えには最低でも5分程度は見積もる必要があるかもしれません。

 小山駅の構造は、東北本線と水戸線のホームが並び、その西側にある高架部分に新幹線のホームがあるほか、その高架下に両毛線のホームがあります。両毛線のホームが東北本線や水戸線のホームに並んでいれば乗り換えが楽になるのですが、この場所には駅の出入口があるため、両毛線のホームが北側にずれているのです。

 とはいえ、線路自体は東北本線とつながっています。両毛線から東北本線のホームに入ることも可能で、かつては両線を直通する列車も運行されていました。2025年3月のダイヤ改正後も、小山15時23分着の両毛線の列車が東北本線のホーム(9番線)に到着します。この列車を使えば、東北本線や水戸線へ楽に乗り換えることができそうです。

武蔵小杉駅 横須賀線との乗り換え

 武蔵小杉駅(神奈川県川崎市)では2010(平成22)年、横須賀線の駅が開業し、既存の南武線や東急東横線などと相互に乗り換えができるようになりました。しかし、南武線のホームと横須賀線のホームは250mほど離れているため、乗り換えるためには階段やエスカレーター、動く歩道などを乗り継ぐ必要があります。両線の乗り換えには短く見積もっても5分程度が必要でしょう。

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武蔵小杉駅の横須賀線ホーム(柴田東吾撮影)

 なお、横須賀線のホームは長さが300m以上もあり、特に武蔵小杉駅の新南口は、南武線の1つ川崎寄りにある向河原駅の方が近くなっています。この新南口から向河原駅までは300mほどですが、途中には南武線の踏切があるため、移動時間を正確に見積もるのは難しいかもしれません。

万人が想像する東京駅とは程遠い「東京駅」があった(写真)

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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