人がいると、ガクガクブルブル… 中型バス初の「レベル4」自動運転 人手不足の救世主という理想と“現実”
茨城県で中型バスとして国内初となる「レベル4」の自動運転の営業運行が実施されています。運転手不足の解決策になると期待されている技術ですが、乗車すると人の運転とは「明らかな違い」がありました。
「人を恐れるような運転」
自動運転バスは平日限定で1日4往復し、日中時間帯に限られます。いすゞ自動車の中型バス「エルガミオ」を改造した自動運転バスの窓には、「座席定員制27名 立席でのご乗車はできません」と明記されていました。

みちのりHDの浅井康太グループディレクターは「急停止した場合の利用者の転倒を避けるために現在は全員が着席した状態で走らせており、そのために混雑しない時間帯に走らせている」と理由を説明しました。
最高速度は40km/hで、手動運転とほぼ変わりません。しかし、時刻表を見ると自動運転区間の所要時間は10分長く設定されています。
運転席の後ろにあるモニター画面では、走行速度や、車体に取り付けたカメラなどが検知した人やクルマなどを表示しています。これらを確認しながら走り方を観察していると、人の運転と比べて時間を要する理由が見えてきました。
車道と歩道との仕切りが縁石だけの区間では、歩行者が専用道に立ち入るリスクを想定し、車道の端から2m以内に人がいると減速します。また、11か所ある一般道との交差や、15か所ある横断歩道では「他のクルマや人を恐れるようにノロノロしたスピードで走る」(乗務員)という傾向が見られました。
40km/h弱に設定している最高速度へ加速する際も、安全性を十分に確認している乗務員はアクセルをぐっと踏んでキビキビと走るのに対し、自動運転はまるで初心者のように自信なさげにソロソロと動いており、ネット用語でいう「ガクブル(ガクガクブルブル)」を思わせる様相でした。
乗務員は「(自車の前方で)道沿いの歩道をジョギングしている人がいる場合、自動運転だと15km/h程度で後ろをノロノロとついて行くことがある」と教えてくれました。また、信号の停止線を検知しにくい交差点では「手動で停止線まで動かしている」と言います。
こうした緩慢な走り方によって時間のロスに生じ、豊富な経験に裏打ちされた運転手のハンドルさばきと比べ、わずか6.1kmで10分もの時間差につながるのです。
「自動運転」が喧しいが、間違いの無い事実が一つ有る!
ソコを「疎か」にしてては間違いなく破綻する筈だ。
【自動運転車は非自動運転車の中に入って来る…】と云う事実。
愉しみだ。待たせてもらおう