ミッドウェーの戦場で初めて航空機が見つかる 爆弾を抱えたまま海没 至近には空母も
海洋探査チーム「オーシャン・エクスプロレーション」は2025年4月、ミッドウェー沖の海面下で、SBD「ドーントレス」急降下爆撃機を発見したと報告しました。
所属は「エンタープライズ」か
アメリカ海洋大気庁が運営する海洋探査チーム「オーシャン・エクスプロレーション」は2025年4月、北太平洋のミッドウェー沖の海面下で航空機を発見したと報告。周辺海域では太平洋戦争中の1942(昭和17)年6月、旧日本軍とアメリカ軍とのあいだでミッドウェー海戦が起きています。

オーシャン・エクスプロレーションによると航空機は、アメリカ海軍の艦載機だったダグラス社のSBD「ドーントレス」急降下爆撃機とのこと。確認できた機体番号から、航空母艦「エンタープライズ」の所属機ではないかといいます。ただし「ドーントレス」の至近では、空母「ヨークタウン」も沈没していることが判明しています。
これは、事前に「ドーントレス」が旧日本軍の空母艦隊を攻撃したものの被弾し、「ヨークタウン」が別部隊とはいえ満身創痍の「ドーントレス」を収容したためとオーシャン・エクスプロレーションは推察しています。発見された「ドーントレス」は、爆弾を装填したままの状態だそうです。
ミッドウェー海戦で日本は、この「ドーントレス」をはじめ航空機による攻撃に苦しめられました。今回発見された機体は空母「加賀」を攻撃していたと見られ、日本はその「加賀」をはじめ空母を計4隻も失う大敗を喫しています。
一方の「ヨークタウン」も、その後に日本の反撃にあい撃沈。収容されていた「ドーントレス」もろとも、80年以上海底で眠っているのです。なおオーシャン・エクスプロレーションによると、ミッドウェーの戦場で航空機が発見されたのは初めてだとしています。
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