山手線の上空から「消えた橋」まもなく復活! “オタクの聖地”直結の裏ルート どう便利に?
山手線に架かる「消えた橋」が復活、開通の日が近づいています。通行止めとなってから7年、”オタクの聖地“に通じるルートが再開通することで、どう便利になるのでしょうか。橋そのものも大きく生まれ変わります。
再開通は1年延びたけど
ただ前述のようにこの橋はJR線の直上を走ることから、工事そのものはほぼ24時間体制で行いつつも、線路内での作業は電車の運行が止まる深夜0時から4時に限られるなど、厳しい制限がありました。そのため工期は既存の橋の撤去だけで約4年、続く新たな橋の建築をあわせ7年間近くで、完工は2025年3月が想定されていました。

ただ実際の工事では、地中から想定していない構造物(スロープ部擁壁の控え壁、コンクリートの杭など)が見つかったことによる作業量増、工法の変更などがあり、最終的に開通予定は約1年先送りされ、2026年3月となっています。
既存の旧橋の撤去から、新たな橋の新設まで、工事は以下の手順で行われました。
まず旧橋の上に橋桁を撤去するためのクレーンの土台となる機械設備を渡し、8分割した橋桁を順次、東池袋方向に送り、送られた橋桁をさらに10分割しダンプカーで搬出します。
その後、橋桁撤去のための機械設備を解体、続いて橋台およびスロープ部を撤去します。
JR線にかかる部分の架橋は、新たな橋台を設置したのちに春日通り側に設置した作業台に分割した橋桁を載せ、宮仲公園通り側へ送り、さらに作業台上で継ぎ足しという手順で行われ、その後、地平部から橋台に至るスロープ部が構築されます。
さて、完成まであと1年を切った2025年4月、現地での状況を確認しました。
工事現場は春日通り側、宮仲公園通り側とも白いゲートで覆われていますが、そこには「2026年3月開通予定」という貼り紙があり、長かった工事の終わりが近いことを知らせていました。
外観から判断するに、線路部をまたぐ橋桁の構築はもちろん、スロープ部の路盤もほぼ完成し、橋の全容がイメージできるようになっています。
宮仲公園通り側からは従来、ゆるゆると続く上り坂が橋にかかるところから傾斜がさらに増すイメージでしたが、新たな橋はそのゆるやかな上り坂がそのまま続くような印象です。春日通り沿いからは工事のゲートで見通すことができませんでしたが、こちらも傾斜がゆるやかになっていると考えられます。
この傾斜の緩和は、車いすなどでの通行がより容易になるだけでなく、通勤や買い物でこの橋を自転車で渡る人にとっても、大きな助けとなりそうです。
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