大盛況なハズだわ! 乗って判明「片道12時間の寝台バス」快眠レベルが段違い 終点ついても目覚めない客まで
日本初のフルフラットシート「ソメイユプロフォン」を備えた、高知駅前観光の「スマイルライナー」。2段寝台の上段・下段で乗り心地は違うのでしょうか。実際に乗車し、それぞれ寝比べてみました。
モニター運行も盛況な模様
個室感は上段・下段とも同じように味わえます。通路が狭いため、人の出入りがあるとカーテンを押されることがありますが、途中の停留所は起きている時間帯の停車ですし、休憩停車でも区画から出るのが大変なためか、あまり出入りする人はおらず、それほど気になりませんでした。

なお、上段の方がよく換気されるようです。下段は特に夏場、暑くなるかもしれません。
現状の「ソメイユプロフォン」は試作車なので、コンセントや小物置場はありません。高知駅前観光によると、今後は取り付ける方向で検討しているとのことでした。なお、フリーWi-Fiはあります。
筆者は、ポシェットを身に着けるのが最適解だと思います。カーテンにものを立てかけると、隙間から落ちる危険性もあり推奨できません。実際、上段の人がスマートフォンを下段の区画へ落とした事例があるようで、乗務員から注意喚起がなされていました。
筆者は上段・下段のどちらでもよく眠れました。終点の桟橋停留所でも、寝入って区画から出てこない人を見かけたので、寝心地はよいということなのでしょう。東京ディズニーランド~桟橋間の所要は12時間ですが、途中のバスタ新宿~徳島駅間であれば8時間です。区間利用なら、あっという間のバス旅かもしれません。
乗車率も1度目が満席、2度目も1席キャンセルが出ただけと盛況でしたが、ほぼ個室なので満席でも圧迫感はありませんでした。「ソメイユプロフォン」は総じて快適だと感じました。よって、たとえ料金が高くても移動手段のひとつとして筆者は選ぶでしょう。
なお、モニター期間中は東京~徳島・高知間で7000円代と格安です。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
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