広島の路面電車を貸し切ったら「とんでもなく貴重な車両」だった! 電停すべて通過の快感! 料金は“飲み代より安い!?”

電車の貸切って聞くとハードルが高そうですが、実は思いのほかリーズナブル。特に路面電車は気軽に借りることができるようです。そこで今回は、広電を貸し切り、特有の特別感を味わってきました。

マジで!? 「被爆電車」貸し切れるの!?

 650形は、1942(昭和17)年に木南(きなみ)車両で5両が製造された自社発注車で、2025年現在で ”83歳” を迎えます。1945(昭和20)年8月6日午前8時15分、広島市内に原子爆弾が投下された際には、全車が被爆して半焼もしくは全焼・大破しました。

 しかし、1948(昭和23)年までに5両すべてが復活。655号が1967(昭和42)年に事故廃車、654号が2006年に運用を終えて広島市交通科学館で展示されたものの、残り3両は健在です。うち651・652号の2両が、平日朝のラッシュ時に1・3・5・7号線で活躍しています。

 651号は爆心地からわずか700mほどで被災し、車内にいた約80名が亡くなったといいます。被害が大きかった651号ですが、翌年3月には早くも復旧を果たし、悲しみにくれる広島市民の大切な足となり、人々を勇気付けました。他の被爆車両とともに、広島復興のシンボルとして現在も多くの人に愛されています。

“熱い視線”を受けて出発!

 方向幕に「回送」を表示した651号は、降車ホームである「おりば」奥に到着。どの路線にいつやってくるかわからない651号を間近でマジマジと見ることができるのは、電車ファンとしては至極の時間です。気がつくと行先幕は「0 貸切 RESERVED」へと変わっており、これからこれに乗るのだ!という気持ちがいっそうはやります。

 ドアが閉まり、651号がゆっくりと「おりば」を出発します。ダブルクロスポイントを経て、1・2・6号線のりばに進むと、電車を待つ多くの乗客の「この電車はなんだろう?」という視線を感じますが、もちろんその「のりば」には停車せず、651号は広島駅電停を離れ、的場町方面へと進んでいきます。なんだかちょっといい気分。これもまた、貸切運行の醍醐味と言えます。貸切運行のルートも聞かされていないので、それもまた楽しみです。

 651号は「猿猴橋(えんこうばし)町」電停を通過し、「的場町」電停へ。広島駅から的場町までのこの区間は、広島駅ビルに路面電車が直接乗り付ける「駅前大橋ルート」が2025年8月(予定)に開業する際に、廃止が決まっています。的場町では5号線が分岐しますが、651号は1・2・6号線に入線。「稲荷町」電停からは、広島駅方面に向かう建設中の駅前大橋ルートを見ることもできました。

【超アツい!!】これが貸切できる奇跡の「被爆電車」です(写真)

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