愛知の墜落事故でいち早く出動!「他者を生かすため」がモットーの精鋭部隊とは? 現場隊員のリアルな声を聞いた

人命救助などに携わる航空自衛隊の専門部隊、それが航空救難団です。実働部隊である救難隊を全国10か所に配置し、日々出動に備えています。彼らはどのような部隊で、またどのような活動をしているのでしょうか。

パイロットたちの精神的な支え

 このように、航空救難団は大災害での民間人救出が華々しく報じられるため、人命救助という任務の特性も相まって、世間一般から尊敬のまなざしで見られることが多々あるでしょう。しかし、航空救難団と救難隊を誰よりも頼もしく思っているのは、航空自衛隊のパイロット自身だと言われています。

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救助者に見立てたダミー人形で訓練を行う救難員。ヘリコプターから降下して救助者の元に駆けつけて助けるのがその任務である(布留川 司撮影)。

 「たとえ事故が起きても、助けに来てくれる」というのは、日々任務に臨むパイロットたちからすれば、実際の事故が起きなくてもその存在自体が精神的な支えになります。

 どんなに訓練を重ね、不断の注意を払っても、航空機の飛行において事故発生の可能性を排除することはできません。また、有事が発生した場合には、戦闘機などは撃墜されて脱出する事態を考えなければなりません。そんな緊急事態において、パイロットたちを救い出してくれるのは救難隊です。

 航空救難団にはその活動の指針として「That others may live」(他を生かすために)という言葉を掲げています。この言葉はアメリカ軍の救難部隊の高官のスピーチから引用されたもので、航空救難団が紹介されるときに必ず用いられるフレーズです。

 実際、筆者(布留川 司:ルポライター・カメラマン)が過去に救難隊を取材した際、その部隊の隊員はもっと簡潔に「(我々は)人のためにやります」と言っていました。この言葉は今でも印象に残っています。

 航空自衛隊の航空機が事故に遭うのは、洋上、山岳、森林地帯とどこでも想定されます。そのため、彼らはどこにでも駆け付けられるだけのスキルと装備を常に用意しています。

「人命救助の最後の砦」とも称される彼らが出動・活躍しないに越したことは間違いありませんが、存在し常に備えていてくれるからこそ、航空自衛官らは安心して活動できると言えるでしょう。

【画像】これが愛知県犬山市の事故で用いられたと想定される装備です

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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