「神奈川随一の観光地」から京急バス撤退! 並行して“モノレールあるからいいじゃん”なのか? 廃止前に乗ってきた

京浜急行バスが鎌倉駅発着の系統を整理し、江ノ島から撤退。これに先立ち、廃止対象で湘南モノレールと並走する「船6」系統に乗車しました。

バス停名に残る「大船工場」

 湘南モノレールがトンネルになる箇所では、「船6」が走る道路と湘南モノレールの軌道が離れます。最も離れる場所が、湘南モノレールの西鎌倉~湘南深沢間です。「船6」は途中にある鎌倉山バス停で時間調整を行っています。

 鎌倉山から大船駅に向かって少し坂を上りますが、以後は山を下る形で「船6」が走って行くと、トンネルをくぐっていた湘南モノレールが上から再び合流します。以降、大船駅方面は市街地となり、湘南深沢駅付近では西側に広大な空き地が広がります。これがJR東日本の車両工場だった鎌倉総合車両センターの跡地です。長らく大船工場と呼ばれ、「船6」も大船工場というバス停を通ります。

 湘南モノレールで大船駅から1つ目の富士見町駅は、「船6」にも同じ名前のバス停があり、モノレール駅に隣接したコンビニエンスストア(ローソン鎌倉富士見町駅前店)には湘南モノレールの車両のイラストもあります。

 この先バスは、横須賀線を陸橋(小袋谷跨線橋)で渡り、大船三丁目交差点を左折して道なりに進みます。終点の大船駅(東口交通広場)は、バス停の上を湘南モノレールが走っています。

 先の通り、「船6」は2025年5月18日の運行をもって廃止されますが、一部区間(大船駅~諏訪ヶ谷)は「船5」(大船駅~津村・諏訪ヶ谷循環)が引き続き毎日運行されます。諏訪ヶ谷のバス停は、湘南モノレールの片瀬山駅から大船方へ200mほどの場所にあり、「船5」は毎時1~2本程度設定されています。江ノ島方の路線は廃止されますが、大船方では京急バスと湘南モノレールが並走する姿を引き続き見ることができそうです。

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Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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