トランプ大統領「F-35が気にくわないので新戦闘機つくります!」驚がくの好きじゃない理由とは? 米空軍&メーカーの見方は

アメリカのトランプ大統領がまたも衝撃の発言を行いました。その内容は「F-55」なる新戦闘機を生み出すというもの。しかし、それは既存のF-35のエンジンを増やすものだとか。そんな簡単に新型機を造れるのでしょうか。

米空軍やメーカーは一切言及なし

 しかし実現には高いハードルがあります。F-35はF135エンジンを単発で搭載することを前提に最適化された設計となっており、仮にこれを双発化するとなると、機体のアップグレードというよりも完全に設計を改める必要があります。新規に設計するとなると、その開発費は数兆円レベルに膨らむことがほぼ確実でしょう。

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トランプ大統領が発表したF-47 NGADの想像図。カナードを有すことが見て取れるが、実際このような形状になるのかどうかは不明(画像:アメリカ空軍)。

 このF-55の発表について、F-35の開発元であるロッキード・マーチン社や、アメリカ空軍は何ら公式発表を行っていないため、これはホワイトハウス内で立案された計画なのではないでしょうか。トランプ政権はしばしば何の調整もなく、突然思いつきを発表してしまうクセが間々あります。そのことを鑑みると、F-55の計画も具体的な内容は一切存在しない可能性もかなり高いと言えます。

 またトランプ大統領は、F-55と同時に「F-22スーパー」と呼ばれるF-22改修案が存在することについても言及し「世界で最も美しい戦闘機はF-22だと思うが、我々はF-22スーパーを開発する予定で、これはF-22戦闘機の非常に現代的バージョンになるだろう」と語っていました。なお、こちらについては実現性の点においてF-55よりも可能性は高そうです。

 結局のところ、F-55という名の戦闘機は今のところアメリカ空軍のどの計画書にも存在しません(少なくとも明らかにされていない)。つまり、構想、設計、研究すらなされておらず、名称すら不明な幻の機体だと言えます。そうした存在しない兵器を通じて見えてくるのは、ときとして軍事テクノロジーが政治的演出や幻想の材料に利用されるという事実でしょう。

【写真】これが「トランプ大統領の理想に最も近い戦闘機」です

Writer:

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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1件のコメント

  1. って事は中国からJ-35を買ってくるって事かな?

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