「鼻血が出るほど興奮する希少車両」が奇跡的に残ったワケ レア車両揃うバス営業所の“二大看板”に乗る方法を聞いた
大都市圏で見られなくなった“ベテラン”の路線バス車両が活躍を続け、愛好家らが熱視線を送る地方バス会社があります。特に人気があるレトロバスをじっくり楽しめる“裏ワザ”を役員が指南してくれました。
愛好家にお薦めの“裏ワザ”とは
今や「鼻血が出るほど興奮する希少車両」(バス愛好家)とされる山梨交通のK-CCM410ですが、通常の路線バスで運用することはありません。乗車できる方法を池田常務に尋ねると、2つの方法を提案しました。
一つは山梨交通などが実施するツアーでの運用時に参加することです。2025年6月1日には山梨交通80周年を記念してK-CCM410と、同じく1980年式のモノコックバスである国際興業のいすゞ「BU04」を乗り比べられるツアーが開催されて満員御礼となりました。
そしてもう一つ、池田常務が提案した“裏ワザ”はK-CCM410の「貸切運行」です。実際、「ファンの方々などからの依頼で、年に数回ほどの貸切運行がある」と明かしました。
路線バス事業部の野口友大副部長は、2024年度の貸切運行として「甲府市内および周辺市・町のバス終点地や、当社の営業所をルートとする事例があった」と説明します。ただし、登場から約45年が経過した車両だけに「走行範囲などで希望に添えない場合もあります」とくぎを刺しました。
貸切料金は運行時間や行程によって決まるものの「1日の貸切で10万―15万円程度となり、半日であれば半額程度だと想定される」そうです。
パワーステアリングがよく効く新しいバスに比べると、ハンドル操作が重い「重ステ」なのが乗務員泣かせです。ただ、野口副部長は「全体としてバス乗務員は車両に興味があるため、運転することは楽しみになっている」と解説しました。
貸切運行の問い合わせは山梨交通観光バス事業部まで。ツアーに参加するのか、それとも愛好家らで貸切運行をするのかは判断に迷うかもしれませんが、全国的に見ても貴重なK-CCM410に愛好家が乗るべきなのは迷う余地はありません。
コメント