「マシンは喋ってくれない」レーシングチームが「ミニ四駆」を本気で作ったら“定番の問題”にぶち当たり困惑
レーシングチーム「TGM Grand Prix」が本気でミニ四駆を作る動画第4弾を投稿。しかし、ここにきてミニ四駆特有ともいえる問題に直面します。
どうして? コースアウトしまくるマシン
スーパーフォーミュラに参戦しているレーシングチーム「TGM Grand Prix」は、2025年6月20日、公式YouTubeチャンネルにて「第4回!レースのプロがミニ四駆始めます|さらに速くするにはどうする!?」と題した動画を公開しました。

このシリーズは、模型メーカー・タミヤが製造するミニ四駆を、プロのレーシングチームが本気で作ったらどこまで速くなるのかを検証する企画で、今回が第4弾となります。
企画では一環して「無改造のノーマルモーターを装備した状態で、指定のコースを3周する」というものにしています。
前回の動画では、ホイールバランスの調整といったレーシング的なアプローチや、部品のバリ取りといった模型的な工夫を徹底することで、チーム内で最も遅かったマシンのタイムを6.44秒から4.59秒へと劇的に短縮させました。
今回の挑戦では、さらにベアリング、シャフト、ギアなどを改良し、スピードアップを目指しました。カスタムは成功し、実際に速度は向上したものの、同時にコースアウトが頻発するようになり、池田和広チーム代表は「え、今のはどういう現象?」と困惑する場面も。
実は、これはミニ四駆特有の課題で、スピードを追い求めすぎるとマシンがコースアウトしやすくなる傾向があります。そのため、公式大会などに出場するミニ四駆レーサーたちは、速度だけでなくコースアウト対策として、ボディやシャーシの重心調整やバンパーの改造もレギュレーションの範囲内で行っています。
TGM Grand Prixのマシンも、何度かのコースアウトを経て、「4.4秒を切るあたりからコーナリングが不安定になる」という傾向が見えてきました。池田代表は、「これがレーシングカーだったら、センサーがたくさん付いていて何が起きているか解析できるし、ドライバーからのフィードバックも聞ける。でも、コイツ(ミニ四駆)は喋ってくれないからね……実際に目で見て判断するしかない」と苦笑しながら語りました。
その後もさまざまな検証が行われ、池田代表は最終的に「難しかった。ミニ四駆は決して簡単じゃない」と総括。「これを、もっと速いモーターで、みんながレーンチェンジやコーナリングをしてるなんて本当にすごい」と、ミニ四駆レーサーを称賛したのでした
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