「イスラエルの最新ステルス戦闘機を撃墜! 画像あるよ」←胡散臭いんだけど本当か?

イスラエルが突如としてイランに対し航空攻撃を仕掛けました。それに対し、イランは反撃。そのなかで最新のステルス戦闘機を撃墜したと報道しました。ただ、この画像をよく見ると、どうも胡散臭いのです。

自国民に向けての正当化だった可能性も

 仮にF-35が本当に撃墜されていたのであれば、イラン当局はその残骸の一部だけでも誇示したに違いありません。それがなく出所不明のAI画像しか出せないということは、撃墜という主張自体が極めて怪しいと言えるでしょう。

Large 20250625 01

拡大画像

イスラエル空軍のF-35戦闘機(画像:イスラエル空軍)。

 とうぜん、理論上F-35が無敵というわけではありません。高度なステルス性能を有していても、古い地対空ミサイルに撃墜されてしまった前述のF-117の例もあります。イスラエル空軍のF-35は、1999年当時のF-117と比べて戦術データリンクや電子戦能力において段違いに優れており、対空兵器の脅威に対しては複数の手段で回避・妨害措置が講じられています。ただ、そうは言っても敵の防空網から100%逃れられるわけではないため、被撃墜のリスクは常にあります。

 今回の事案において、F-35が撃墜されたとの発表は、戦術的な意味よりも政治的な意図が先行した情報戦の一環として見るべきかもしれません。イラン側は、イスラエル空軍の作戦によって自国が被った戦略的損失に対する国民への言い訳(自己の正当化)が必要であり、そのために、敵(イスラエル)を象徴する兵器といえるF-35を撃墜したという「勝利神話」が喧伝されたとみるべきかもしれません。

 これらを鑑みると、今回のケースは逆に、イランがF-35について大きな脅威として捉えていることの証左だと言えるのではないでしょうか。

 結論として、イスラエル空軍のF-35が撃墜されたというイランの主張は、物証の欠如、AI生成画像という低信頼の「証拠」、そして過去の実証済み撃墜事例との対比を行うことで、信憑性を著しく欠いています。確かに第5世代戦闘機が実戦で撃墜される日は、いつか来るでしょう。しかし、その日は2025年6月13日ではなかった模様です。

 ちなみに、イスラエルが放った先制攻撃は、その後イランが報復攻撃を行ったことで、終わりの見えない負の連鎖が続くかと思われましたが、11日後の6月24日、突如として両国は停戦に合意しています。戦いが終われば、本当にF-35Aが撃墜されたのか明白になるかもしれません。

【博物館で展示中!】撃墜された米ステルス機の残骸です(写真)

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 別にF-35などステルス戦闘機はミサイルや地上や艦艇装備のレーダーや赤外線センサーに全く映らない訳ではないので。

    またミサイル弾頭部のセンサーをすべて無効化できる訳でもない。

    盾が強くなれば矛も進化する、隠れる技術が発達すれば探し出す技術も発達する。

    単にそれだけの事です。

    因みに技術的には第二次大戦時の装備ですがそのデータを詳細に解析する当時とは比較にならないコンピューターシステムと統合する事で技術的には新しい最近のレーダーでは発見が難しいステルス機を捉える事ができるようになっています。

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  3. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  4. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  5. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号