秒速の「まわし取り」 新幹線車内清掃、窓の向こうで駆使される早業

秒速の早業「まわし取り」

 東海道新幹線の座席は軽量ですが、自動で一斉に回転させることができません。そのため折り返し運転にともなう車内清掃では、手動で各座席の向きを回転させる必要があります。

 この座席を回転させる作業、単に足元のペダルを踏んで座席を回転させるだけではありませんでした。両手を使って、座席の向きを変えると同時に「モタレ」(座席の頭部分にある白い布)を次々に取り外していき、あっという間に車内の姿が変わっていきます。

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披露される「まわし取り」。1組2席の座席あたり、所要時間は約1秒(2016年7月、恵 知仁撮影)。

 計測したところ、1組(2席)の座席を回転させ、2枚のモタレを外すのに要する時間は約1秒。この、座席を回しながらモタレを取る技を「まわし取り」というそうです

 クルクルとリズミカルに回る座席と、取り外されるモタレ。ホームから窓を隔ててではなく目の前で見ると、「バタンバタン」と座席が回転する音がテンポよく車内に響くこともあり、あたりまえですが“速さ”の臨場感と迫力が大きく違い、思わずあっけに取られてしまいました。

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ぬれを検知できる通称「魔法のホウキ」による清掃風景(2016年7月、恵 知仁撮影)。

 こうした作業によって新幹線の清潔さが維持されているわけですが、維持されているのはそれだけではありません。清掃に時間を要するとホームが空かないため運転できる本数が減りますし、清掃に手間取ると列車が遅延してしまいます。この車内清掃の“技”は、新幹線の清潔さのみならず、その利便性と正確さを維持している要因のひとつなのです。こんど、車内清掃をホームから見る機会があれば、ぜひ「まわし取り」とチームプレイに注目してみてください。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. 自動で回る様にすればアルバイトの神業も不要ですね